Amazonのスマート空気モニターは物足りないとの評判だ。
室内の空気環境を監視する室内空気質(IAQ: Indoor Air Quality)モニターの市場が賑わっている。
一般的に室内の空気は屋外よりも2倍から5倍汚れているそうなので、それをモニターして適宜換気をしたり空気清浄機を動かすなどすれば、健康の維持・増進に役に立つ。
既に多数の製品が出回っているが、この時流に乗り遅れまいと、Amazonも「Smart Air Quality Monitor」を昨年末に売り出した。
これで測定できる項目は粒子状物質(PM2.5)、揮発性有機化合物(VOC)、一酸化炭素(CO)、湿度、温度の5種類。
AmazonのAlexaを搭載したEcho製品などと連携して音声操作などスマートな使い方ができるのが売り文句。
ところが、評判はあまりよろしくない。The Vergeの評価は、「もっとスマートだったら良かったのに」というもの。
「スマート」というからには、空気の汚れを検知して自動的に窓を開けたり、換気扇や空気清浄機などをオンにしてくれるような機能を期待していたらしいが、そんなことは1つもできないようだ。
本体にディスプレイもマイクもスピーカーもなく、Alexaが組み込まれているわけでもないので、単体でできることが極めて限られている。
LEDランプの色で空気に異常があるかどうかがわかるが、何がどういう状態なのか、詳細はディスプレイ付きのEcho製品「Echo Show」やスマホのアプリで確認しないとわからない。
Echo製品と組み合わせることで、空気の汚れを検知すると音声で知らせてくれたり、「Alexa, what’s the indoor air quality?」と聞けば状況を教えてくれるというような使い方が可能だが、「スマート」というには物足りない。
測定項目もPM2.5はあるがPM10はない、COはあるがCO2はないなど、ここにも物足りなさがあるようだ。
価格が安い(69.99ドル)ことが唯一のメリット。他社の競合製品はだいたい100ドルから300ドル位するので、価格重視のユーザにはお勧めだ。
ちなみに、TechHiveが発表したベストIAQモニターは「Awair Element」(299ドル)。
せっかくなので、安い方を買って試してみようと思う。