航空便の地上区間という発想


Landlineのビジネスは航空便の地上区間としてバスを運行するという発想だ。

Landlineの発表文書より

コロラド州フォートコリンズに本社のあるLandlineのビジネスは、飛行機の乗客のために近距離の空港間でバスを運行するというものだが、単なる空港間の連絡バスとは訳が違う。

バスに乗る際に飛行機のチェックインができてしまう。預け荷物も通しでチェックインができるので、バスに乗るときに荷物を預けると、バスを降りるときには荷物を一旦受け取る必要がない。

ついでにバスに乗る際に空港の保安検査もできるように、現在許可を申請中とのことだ。

しかも、バスはそれぞれの航空会社の社名やロゴが入るので、まるで航空会社の直営バスのようだ。

さらに、バスの乗車券はそれぞれの航空会社が販売・発券する航空券に一体化されている。

こうなると、もはや連絡バスではなく、航空便の一部としてのバス区間、航空便の地上区間と言った方がいい。

通信業界で言えば、基地局のバックホールや衛星回線の地上部分のようなものか。

コロナ禍で航空会社はパイロットの不足や燃料代の高騰などのために思うように飛行機を飛ばすことができなくなっているので、近距離の需要を「乗継バス」で賄うことができれば航空会社にとっても助かるという訳だ。

現在、ミネアポリス・セントポールでSun Country Airlinesと、デンバーでUnited Airlinesと提携し、それぞれの「乗継バス」を運行している。

6月からはAmericanと提携し、フィラデルフィアからアレンタウン近郊のリーハイ・バレー国際空港までと、アトランティックシティ国際空港までの2系統を追加する。

そう言えば、昔、東京・横浜・大阪のシティエアターミナル(T-CAT、YCAT、OCAT)では、空港行きのリムジンバスに乗る際に飛行機のチェックインや出国手続きができたなあと、懐かしく思い出した。

シティエアターミナルは今でもあるが、2001年の「911」をきっかけに飛行機のチェックインなどの空港機能を廃止してしまった。

あれは結構便利だったなあ。