大統領選でAppleの株価が下落


11月6日は米大統領選の投票日。どちらが勝つかによって株価が左右される企業や業界も多いことだろう。結果はオバマ大統領の再選。この日は全般的に株価が上昇、他の金融資産もほぼすべて値上がりという状態だったのだが、Appleの株価だけは下落した。

Appleの株価(青)とNASDAQ総合指数(赤)(Googleファイナンスより)

投票日のAppleの株価は朝方一瞬上昇して590ドルをつけた後、580ドルを目指して下落。午後に下げ幅を拡大し、終値は582.85ドル。前日比マイナス1.77ドル、0.3%の下落となった。

この下落の理由は、Forbesの記事によると、Appleの動向に関して特に何か動きがあったからではない。思い当たることといえば、前日、Motorolaの特許権に関してAppleがGoogleを訴えたが、裁判所がAppleの申し立てを棄却したというニュースがあった。しかしこれが原因だとすれば、朝方の上昇はなかったはずだし、午後になってから下げ幅が大きくなったことも説明がつかない。

もう1つ、悪材料があるとすれば、NokiaのWindows 8スマホが11月9日にAT&Tから発売されるというニュース。これも既に十分予想されていたことなので、今回の下落の説明としては無理がある。

Forbesの同記事の執筆者の結論としては、Appleは選挙関連株ではない、すなわち選挙の結果に左右されるような株ではないということだ。そして今回の下落の理由は、決算報告が冴えなかったことやタブレット競争の見通しが暗いことが挙げられるとしている。

上記の結論も、今回の下落の理由の説明としては十分ではないが、結局、株価の動きというのは説明がつかないことが多いということだ。特にAppleの株に関しては、Rochdale証券が多額の損失を負ったというニュースもあり、投機の対象になっている可能性もある。このような株の値動きを説明することは、株のプロでも難しい。

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