Amazonがプライム会員向けに無料の携帯電話サービスを計画している。
Amazonがプライム会員向けに無料もしくは格安の携帯電話サービスを提供する方向で交渉中、とBloombergが6月2日に報道。事情に詳しい関係者の話として報じたもので、正式に発表されたものではない。
大手キャリアの回線を利用するMVNOの形態と見られ、Amazonプライムの会員に無料または月10ドル程度の料金で携帯電話サービスを提供するために、最安のホールセール料金を求めてVerizon、T-Mobile、Dishの3社と交渉中としている。
キャリアとの交渉は既に6-8週間に及んでおり、時には交渉相手にAT&Tが含まれたこともあり(現在は含まれていないということは、AT&Tとの交渉は決裂したものと思われる)、実現までにはさらに数か月を要し、白紙に戻る可能性もあるとされている。
このニュースを受けて、6月2日にはDishの株価が18%も急騰。逆にVerizonは3.5%、AT&Tは3.8%、T-Mobileは7.6%それぞれ下落した。すなわち、Dishの回線を使う方向で話がまとまる可能性が高いか、少なくとも市場関係者はそう見ているということだろう。
もしこの話がまとまれば、Dishのワイヤレス事業にとっては大きな安心材料になる可能性がある。
また、Amazonにとっても、これはプライム会員を増やすための強力な手段になる可能性がある。というのも、現在の米国のプライム年会費は139ドルと非常に高いため、会員数を増やすのに苦慮しているからだ。

この金額ではプライム会員になるハードルは非常に高いが、特典として携帯電話サービスが無料で利用できるとすれば、プライム会員になってもいいかなという気がしないでもない。