BlackBerry Z10ができないこと


BlackBerryがスーパーボウルに流したCMが話題になっている。新しいスマホZ10で何ができるかではなく、何ができないかを訴求したからだ。

BlackBerry Z10のCMより

そのCMによれば、体に火をつけること、足を象の足に変えること、突然カラフルな煙とともに姿を消してマンホールから出てくること、コントロールがきかなくなって迫ってくるタンクローリーを粉々にしてラバーダック(アヒルのおもちゃ)に変えること。そういうことはZ10ではできないとのことだ。

30秒という枠の中でZ10を印象づけるためには、何ができるかを示すより、何ができないかを示した方が簡単だという判断だ。逆転の発想ともいえる。結局はこのCMの目的は、「BlackBerryが還ってきた」ということを視聴者に知らせることだ。確かに、できることを羅列するよりは印象に残るかもしれない。ただ、効果的だったかどうかについては、疑問の声が出ている。

Mashableは失敗だったと断言する。それによると、まずコンセプトが間違っているという。このCMの発想は、Z10は非常にパワフルなので、できることを30秒で表現し尽くすのは困難だということだろうが、今のアメリカでは、BlackBerryは何もできないという評価が定着している。アプリはないわ、アップデートにはリブートが必要だわ、Webアクセスは遅いわ・・・ 屋上屋を架すがごとく、できないことをさらに羅列してもあまりインパクトがないというわけだ。

それから、タイミングが悪い。Z10がアメリカで発売されるのは3月。それも3月の終わり頃だ。今こんな宣伝をして、それから発売まで2か月も間が空くというのは、ユーザーを混乱させるだけだ。400万ドルもかけてこのCMを流す価値があるかどうか疑問だというものだ。

費用対効果はBlackBerryが心配すればいい話なので、とにかく視聴者としては面白いCMをどんどん流してもらいたいものだ。

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