サンフランシスコの路線バスの車体に「UberXはタクシーより安い」との広告が入った。
正確には「タクシーより良い、速い、安い」だが、「良い」は何が良いのかわからないし、「速い」はスピード違反をされても困るから、意味があるのは「安い」だけだ。
Uberは当初、「タクシーのように気軽に乗れるハイヤー」を売り物にして、ハイヤーを利用する顧客層をターゲットにしていたが、最近はタクシーを利用する顧客層も取り込もうとしている。
Uberのブログではもっと具体的に、「UberXはタクシーより10%安い」と宣伝している。UberXは6月に値下げした。新運賃は初乗りが3.50ドル、1マイルごとに2.75ドル加算、または1分ごとに0.55ドル加算される。ただし最低料金が8ドルだ。
本当にタクシーより安いのか、タクシー運賃を調べてみた。
最初の5分の1マイルまでが3.50ドル、追加の5分の1マイルごとに0.55ドル加算、または追加1分ごとに0.55ドル加算される。
タクシーとUberXの運賃はほとんど同じだ。それどころかタクシーの方が小刻みだし最低料金がないので、場合によってはタクシーの方が安くなることもありそうだ。
ただ、タクシーの場合は運賃の他にチップが10%から20%上乗せされるが、UberXの場合はチップが不要なので、大抵の場合タクシーより10%程度は安くなるというわけだ。
Uberのブログでは、「タクシーより安いUberXが出たということは、もう雨の日にバスを待つ必要はないということだ」と、バスを利用する顧客層までも取り込もうとしている。そういう魂胆のある広告をバスの車体に掲載するとは、バスも寛大だ。
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