AT&Tが「バリュープラン」を導入


AT&Tが「バリュープラン」を導入した。顧客のつなぎ止めにはなるかもしれないが、他社から顧客を奪うほどではないようだ。

「バリュープラン」はT-Mobileが現在の「Simple Choice Plan」を導入する前に使っていた名称だ。端末を補助金付きで購入した際に適用される「クラシックプラン」に対して、補助金なしで購入した端末に適用していた割安のプランだ。補助金を廃止した際に「Simple Choice Plan」に名称を変更した。

AT&Tが12月8日から導入した「バリュープラン」は、複数の端末でデータをシェアできる「Mobile Share」プランの中で、補助金なしで購入したスマホについて、端末毎にかかる月額料金を15ドル割引するものだから、名称の使い方はT-Mobileと同じだ。

補助金なしで購入した場合のほか、補助金付きで購入した場合でも契約期間が満了したときは「バリュープラン」が適用される。端末早期買換オプション「AT&T Next」を使って頭金ゼロで分割払いする場合も対象になる。当然ながら2年契約の縛りはない。

AT&Tの「Mobile Share Plan」はこれまで、端末が補助金付きでも補助金なしでも月額料金は同じだった。端末を補助金付きで購入した場合、その補助金相当のコストは月額料金で回収しているはずなので、補助金なしで購入しても同じだというのはおかしいし、補助金付きで購入したとしても2年契約を満了した後は月額料金が安くならないのはおかしいなどという批判も出ていた。

今回やっと、補助金なしの場合に月額料金が安くなるようプランが変更された。BGRも「FINALLY(やっと)」と強調しているほど、多くの人が待望していたものと見える。ただし、T-Mobileは、「複雑なだけで安くならず、的外れだ」と手厳しい。たしかに今まで高過ぎたので、少しぐらい安くなっても、まだ安い感じはしない。なお、Verizonはまだ高過ぎる料金を維持している。

AT&Tはまた、「AT&T Next」において18か月毎買換えプランも導入した。これまでは定価の端末代金を20回の均等払いにして、12か月を過ぎると買換えができるというものだったが、これに加えて、端末代金を26回の均等払いにして、18か月を過ぎると買換えができるようにした。12か月では早過ぎる、24か月では遅過ぎるという人にはちょうどいいかもしれない。

ただ18か月待てるなら24か月でも待てそうな気がするので、これもあまり大きなインパクトはなさそうだ。いずれも他社から顧客を奪うるほどではなさそうだ。

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