Verizonがスーパーボウルで「最速」と反論


アメフトの全米一の座を争ったスーパーボウルの会場でデータ速度のテストをしたところ、AT&Tが一番速かったとの調査結果が出ているが、それに対しVerizonが、一番速かったのはウチだと反論した。

問題の調査はNEXGENが行ったもの。使用した端末はGalaxy S III。これに自社製ソフト「XCAL-M」を搭載してデータを収集した。残念ながらこのソフトはT-Mobileの端末には対応していなかったので、T-Mobileはテスト対象から除かれた。

それによると、データの下り速度、上り速度、レイテンシーともにAT&Tがトップだった。平均値でAT&Tは下りが5.31 Mbps、上りが2.897 Mbps、レイテンシーが143.82 ms。これに対してVerizonは下りが2.08 Mbps、上りが1.365 Mbps、レイテンシーが166.02 msという成績。

NEXGEN/FierceWirelessより

ただしスーパーボウルの間に伝送したトータルのデータ量はAT&Tが624 GBだったのに対し、Verizonは1.9 TBだったので、Verizonは遅い速度で多くのデータを流したと評価されていた。

ところが、FierceWirelessによると、Verizonが同会場で独自に行ったテストでは、平均の下り速度が24 Mbpsで、AT&Tの6 Mbpsよりも4倍も速かったそうだ。上り速度はVerizonが11 Mbps、AT&Tが1 Mbpsで、何と11倍も速かった。SprintとT-MobileはAT&Tよりも遅かったそうだ。

このテスト結果の違いは、どうやら使った端末の違いにありそうだ。Verizonがテストに使用した端末はAWS周波数にアクセスできるもの。Verizonはこの試合会場では20+20 MHzのAWSによるLTEチャンネルを提供している。この周波数にアクセスできるかどうかはデータ速度に大いに関係する。

Verizonが伝送した1.9 TBのデータのうち、47%はAWS周波数にアクセスしていたそうだが、NEXGENがテストに使用したGalaxy S IIIはAWS周波数には対応していなかった。

ところで、VerizonのテストではT-Mobileの速度がAT&Tよりも遅かったとの結果も出ている。これに対して、「全米最速」を誇るT-Mobileから反論が出ても良さそうなものだ。

料金競争と並行して速度競争も激化しそうな様相になってきた。

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