Appleがヘルスケアアプリを統合する「HealthKit」を発表


Appleがサンフランシスコで開催中の開発者向けコンファレンス「WWDC」でMac OSとiOSの新バージョンを発表したが、そこで紹介された多彩な新機能の1つである「HealthKit」は、各種のヘルスケア関連アプリを1つに統合する機能だ。

iOS 8に搭載される消費者向け新機能「HealthKit」には、Apple純正のヘルスケアアプリ「Health」の他に、サードパーティ製のさまざまなヘルスケア関連アプリを収容・統合できる。Nike+とも連動できる。

「Health」は体重、血圧、心拍数、消費カロリー、睡眠時間など、自身の健康状態に関する指標をすべて集中管理できる。ウェアラブル装置などを使ってサードパーティアプリが収集した各種データも統合して、一元的に管理できるのが大きなメリットだ。

Appleはさまざまな病院とも提携している。各病院のアプリをHealthKitに統合すると、各種アプリが収集したデータを病院に直接送信することも可能だ。たとえば患者が血圧を測るたびにそのデータが医師にも自動的に通知され、何か異常があれば医師が直ちに把握して助言や治療をすることができる。

AppleのWWDC基調講演の動画より
AppleのWWDC基調講演の動画より

もし定期的に測定するはずの血圧を測定しなかった場合には、測定していないという事実も医師の方でわかるので、医師の方から患者に状況を尋ねることも可能だ。

さまざまなアプリをつなぐだけでなく、医師と患者もつなぐことのできる画期的な機能だ。これはスマートヘルスの促進に役立ちそうだ。

スマートホームの「HomeKit」と同様、今回Appleが発表した新機能は、今までばらばらだったアプリを統合して、一元的に管理し、ユーザにとって使いやすいものにする、という思想が貫かれているようだ。

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