夏時間のメリットは


今年も夏時間が終わった。11月2日(日曜日)の午前2時が1時になった。夏時間はあまりメリットが感じられないが、存在感は増している。

サンフランシスコの夏時間が終わる直前
サンフランシスコの夏時間が終わる直前

 

サンフランシスコの夏時間が終わった直後
サンフランシスコの夏時間が終わった直後

夏時間はそもそも「Daylight Saving Time」と言うくらいだから、電気やガスなどのエネルギーを節約することが目的だったが、TIMEによればこれはあまり効果がないどころか、電灯は節約できてもエアコンの使用が増えて、トータルでは節約にならないとの研究結果もあるようだ。

さらに、遅い時間まで明るいため、外出時間が長くなりお金を遣う機会も多くなるので、景気対策上はいいのかもしれないが、多くの人にとっては金銭的にも節約にならないようだ。さらに家電品の時刻合わせという面倒な作業を強いられる。

ただ、夏時間が終わるときに睡眠時間が1時間余計にもらえるのはありがたい。思いつく限りではこれが最大のメリットだ。夏時間が終わることによるメリットというのは、夏時間のメリットと言っていいのかどうかは微妙だが、少なくとも夏時間の存在のおかげであることは確かだ。

もっとも、夏時間が終わるのは日曜日の朝なので1時間増えても増えなくても日常生活にはあまり影響はない。さらに、冬時間から夏時間になるときには逆に1時間損するので、トータルではプラスマイナスゼロだ。

ところで、冬時間は「Standard Time」と言うくらいだから、本来は標準時間なのだが、TIMEが紹介するタフツ大学のブログが指摘するように、2005年に(正確には2005年に成立した法律により2007年から)夏時間が7か月から8か月に延長され、冬時間は4か月しかなくなった。それ以前からもそうだが、どちらが標準なのかわからない状態だ(というよりは、夏時間の方が優勢だ)。

夏時間を標準時間にした方がいいかもしれない。そのときは冬時間は「Daylight Saving Time」に匹敵する名称を考えないといけない。「Daylight Wasting Time」では変だ。面倒なので、いっその事、夏時間だけにしてしまったらどうだろう。