Apple StoreからAT&Tの2年契約が消えた


Apple StoreでAT&TのiPhoneを2年契約で購入することができなくなった。

AppleのiPhone販売サイトを見ると、VerizonとSprintは2年契約ができるようになっているが、AT&TのiPhoneはNextの分割払いでしか買えないようになっている。

AppleのiPhone販売サイトより
AppleのiPhone販売サイトより

AT&Tは代理店経由での2年契約の取り扱いを廃止すると言っていたが、Apple Storeも例外ではなかった。

もっとも、2年契約がなくなってもNextを利用すれば2年間のコストはそれほど大きく違わないし、完済後は月額料金が安くなるなどのメリットもあるのでそれほど問題ではないと、The Vergeが伝えている。

それよりもAT&T Nextのネーミングが紛らわしいのが問題だとThe Vergeが指摘する。

AT&Tの端末代金分割払・早期買換オプション「Next」には「Next 24」、「Next 18」、「Next 12」の3種類がある。

「Next 24」と言えば、24回分割払だと思うのが自然だが、実はこれは30回分割払いで、24回支払い後はペナルティーなしで機種変更ができるというオプションだ。

同様に「Next 18」と「Next 12」はそれぞれ24回払いと18回払いで、それぞれ18回と12回支払い後にペナルティーなしで機種変更ができるというもの。確かにこれはややこしい。

The Vergeはさらに、Nextの基準に沿って機種変更するのはお勧めしないと忠告している。

Nextでは規定回数の支払い完了後に機種変更するときは、残債の支払いを免れる代りに旧端末を没収されるが、それなら残債を完済して旧端末を買い取り業者に売ったほうがお得だという。

たとえばiPhone 6(16GB)(定価650ドル)をNext 18を利用して月々27.09ドルずつ支払い、18回支払い後に機種変更する場合は、残債は約160ドルとなるので、これを免除してもらう代りにiPhoneをAT&Tに献上すると、結局はiPhoneを160ドルでAT&Tに売ったのと同じことになる。

一方、AT&Tに160ドル支払って残債を完済し、iPhoneをGazelleなどの中古端末買取業者に売ると(今なら)300ドル以上で売れるので、差し引き140ドルかそれ以上はお得になるという計算だ。

最近のサービスは利用者にとって得なのか損なのか非常にわかりにくくなっている。その上ネーミングまで紛らわしいので、スマホ購入のプロセスは未だかつてないほどわかりにくくなっているとThe Vergeは指摘する。

それに比べたら2年契約がなくなることなんか、どうってことはない。