Uberのドライバーは正社員か請負人か

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ライドシェア型サービスを提供するUberのドライバーは正社員か請負人かという争いで、カリフォルニア州労働委員会は正社員であるとの判断を下した。

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ReutersTechCrunchなどが伝えるところによると、カリフォルニア州のドライバーが正社員としての正当な対価が支払われていないとして3月10日にUberを提訴。そもそも正社員なのかどうかが争われ、上記判断が6月3日に下されたが、Uberは6月16日にサンフランシスコ郡の上位裁判所に控訴している。

同様の議論や訴訟は以前からあり、ドライバーは請負人だとUberは主張し続けている。2012年には別のドライバーについて同委員会が請負人だとの判断を下した。また他の5州でも請負人だとの判断が出ている。

Uberはさらに、交通サービスを提供しているのではなく、ドライバーと乗客をマッチングするソフトウエアを提供しているだけだとも主張していたが、そうするとドライバーは請負でもなくなる可能性もあり、少し話は違ってくる。

今回の判断では、Uberは交通サービスを提供しているとした上で、ドライバーが使うツール(車両)をUberがコントロールしていることや、取引がアプリを通して行われているなどの実態から、Uberが運用に全面的に関わっていることを考慮し、当該ドライバーは正社員だと判断、Uberに対し当該ドライバーに4,152.20ドルを支払うよう命じた。

その内訳は業務用支出が3,878.08ドル。正社員がマイカーを業務用に使用した場合には、通行料などの実費の他に1マイルあたり56セントを業務上の支出として会社に請求することが税法上認められている。

当該ドライバーは2014年7月25日から9月15日までの間に業務で6,468マイルを走行したとして、その業務上の支出として3,622.08ドルと、通行料の実費として256ドルの支払いを求めていた部分が認められた。それに遅延利息の274.12ドルが加算された。

なお今回は請求されていなかったが、正社員ということになると今後、雇い主のUberがドライバーのために社会保険や労災保険や失業保険なども支出しないといけないこととなり、相当のコスト増となり収益性が悪化することが予想される。

今回の判断は1人のドライバーについての判断であり、全ドライバーについて一律に正社員だと判断されたわけではないとUberは主張しているが、今後全ドライバーについても同様に判断される可能性もある。

Uberだけでなく同業者にとってもビジネスモデルの成否を左右しかねない問題だ。