芝生に水を撒くためのスプリンクラーは最近はスマートなものが出ているが、今後は不要になるかもしれない。
カリフォルニア州の大干ばつは4年目に入り、当局は最大35%の節水を各家庭に呼びかけている。
これを受けて、芝生の水撒き用スプリンクラーも節水ができるスマートなものが出回っている。
従来のあまりスマートでないスプリンクラーは、スケジュールを設定すると自動的に水を撒いてくれるが、雨の日でも構わず動作するので無駄が多いと指摘されていた。
最近のスマートスプリンクラーは、天候に応じて自動的に水量が調節される。さらにスマホと連動して、リモートで状況を確認したりコントロールしたりすることができる。
テレビのローカルニュースチャンネル(KRON4)では、Blossom、Rachioなどの最新のスマートスプリンクラーが紹介されていた。
今やスプリンクラーがコネクテッドホームやホームオートメーションに組み込まれるのは当然の帰結と言える。
ところが、最近干ばつの程度がひどく、芝生を維持することは諦めざるを得ない状態になってきた。
サンフランシスコの公益事業委員会は「Brown is the New Green」というスローガンを打ち出した。
グリーンはエコの象徴だが、この干ばつではグリーンを維持することは必ずしもエコに貢献しない。これからはブラウン(茶色)の方がエコだというわけだ。
ちなみにカリフォルニア州の現職知事はジェリー・ブラウン氏だ。「Go Brown」は知事にとっても都合がいい。
芝生には水を撒かず、枯れるがままにしておくことが推奨されている。どうしても緑にしたければ人工芝にしたり、着色したりすればいい。
実際、枯れて茶色になってしまった芝生を、緑色の塗料で着色してくれるKeepin It Greenなどのようなビジネスもある。
このまま干ばつが続けば、スプリンクラーは無用の長物になる。