Edenが技術者を請負人から正社員に変更


家電製品やパソコンなどを設置・修理するEdenが、技術者を請負人から正社員に変更する。

最近、シェア経済型のビジネスモデルで、働く人が正社員か請負かという議論が活発化しており、訴訟も多数提起されている。Uberは訴訟の真っ只中だ。清掃サービスのHomejoyはこれが一因でサービスを終了してしまった。

Edenは家電製品、パソコン、スマホ、スマートホーム製品などの設置・修理の技術支援で、技術者と顧客をマッチングさせるサービスを提供する。5月にサンフランシスコ・ベイエリアでサービスを開始した。

Edenのホームページより
Edenのホームページより

TechCrunchによると、同社はこれまで技術者を請負人として扱ってきたが、このほど正社員に変更することにした。

よく耳にする「1099」から「W2」への変更だ。「1099」は請負人に支払った報酬や税額を証明する書類(日本で言う「支払調書」)、「W2」は正社員に支払った給与や税額を証明する書類(日本で言う「源泉徴収票」)だ。

日本と同様、請負契約だと雇い主のコントロールの度合いが弱くなり、業務のやり方や服装、態度などに関する雇い主の方針や指示も徹底しにくくなる。

Edenは請負人としていた技術者を正社員に変更し、訓練を強化して顧客対応の向上を図ることにした。これにより20%程度コストが増加するという。

これまでのEdenの請負人の報酬は時給30ドル。顧客がEdenに支払う料金は1時間69ドルだというから、20%程度コストが増えてもまだ余裕はありそうだ。

ところでEdenで働いている技術者は50才以上の中高年が多いそうだ。手に職のある中高年を活用する手段としても注目される。

技術支援を必要とする顧客には中高年が多いと予想されるので、技術者も中高年が好まれるという事情もあるようだ。

ただ、腕が良くて対応の良い技術者だと、顧客が直接依頼したくなるケースも多くなるだろうから、これがビジネスとして成り立つかどうかが危ぶまれるという面もある。

何はともあれ、中高年が活躍できるチャンスが増えるのはいいことだ。