Amazonのグロサリー宅配サービス「AmazonFresh」を使ってみた。3回目の注文で事件発生。
AmazonFreshは本来なら299ドルの年会費がかかるが、30日間は無料で試行利用ができる。そこで計3回に渡り生鮮食品や日用品などのグロサリーを注文してみた。
1回目と2回目は特にトラブルもなく無事に商品が配達された。事件は3回目に起こった。
AmazonFreshで注文するときは、配達時に手渡しで受け取るか玄関前に放置するかを選ぶことができる。
手渡しの場合は使い捨てのビニール袋に入れて配達されるが、放置する場合は冷蔵・冷凍商品にも対応できるよう、中に発砲スチロールのケースが入る丈夫で再利用可能なトートバッグに入れて配達される。
このトートバッグは、次回の配達時に返すことになっている。だから家の中には常にトートバッグが居座ることになる。これが結構かさばる。
では、もうAmazonFreshは使わないというときにはどうすればいいのか。一番簡単なのは、最後の配達時に商品を手渡しで受け取ればいい。そうすれば配達スタッフが前回配達されたトートバッグを引き取ってくれる。
というわけで、試用期間の最後の日に商品が届くように、3回目の注文をしてみた。手渡しで受け取る方法を選択した。朝10時から11時の間に配達してくれるよう指定した。
配達日の当日。朝10時を過ぎた。なかなか配達が来ない。11時を回った。まだ来ない。交通渋滞にでも巻き込まれたか。もう少し待ってみる。午後1時過ぎまで待ってみたが、来ない。
カスタマーサービスに電話してみた。
「もう2時間以上待っているんだけど、まだ配達が来ないんだけど」
「調べて折り返し電話します」
10分ほどで電話がかかってきた。
「調べたところ、10時17分に配達完了になっています」
「ホワット?」
「おそらく間違って配達されたのでしょう」
「再配達してくれるの?」
「もう配達は完了したことになっているので、再配達はできません」
「じゃあどうしてくれるの?」
「料金を返しますので、また注文し直してください。お詫びのしるしに次回使える35ドルのクーポンを差し上げます」
「注文し直すと言っても、もうメンバーシップは今日で終わりなんだけど」
「それは残念。またのご利用をお待ちしております。今回の措置について確認メールを送りますので内容をご確認ください」
送られてきたメールを見ると、注文時に支払った金額の明細が記載され、その全額が注文時に使用したクレジットカードに返金されるとのこと。
35ドルのクーポンについては何も触れていない。たとえ送ってくれても、次回がないので使えない。
こんな措置で終わるしかないのか。間違って商品を受け取った人は、ハッピーなままで終わるのだろうか。
それにしても、もし間違って配達されたら、普通は「注文してない」と受け取りを拒否するのではないか。
もしかしたらAmazonの手違いで注文が通ってなかったか。無料トライアルだけで止めることがわかったので配達を中止したのか。配達の人がちょろまかしたか。いろいろな憶測が頭をよぎるが、確認のしようがない。
そんなわけで、トートバッグは相変わらず我が家に居座っている。これをどうしたらいいのか、カスタマーサービスにメールで質問してみた。
トートバッグを回収するよう手配したので、指定日に玄関前に出しておいてほしいとの返事が来た。
指定日の前日、呼び鈴が鳴った。「Amazonの者だがトートバッグを回収に来た」という。Amazonのユニフォームではなかったが、工事現場の交通整理のような黄緑色の蛍光ベストを着ていた。
「明日来るのかと思った」と言うと、「ついでがあったので今引き取る」と言う。トートバッグを3袋全部渡した。
翌日、またAmazonの別のスタッフが来た。今度は胸にAmazonのロゴが入ったグレーのポロシャツを着ていた。「トートバッグを回収しに来た」という。
「ホワット?」
一瞬、昨日来たスタッフは偽物だったのかとの不安がよぎるが、我が家にトートバッグがあることはAmazonの関係者しか知らないはず。
スタッフに事情を伝えると、「それならいい」とすぐに帰って行った。
変なことばかりの不思議な体験。Amazonでいったい何が起こっているのか。