YouTubeの有料版は「Red」


Google傘下のYouTubeが、広告なし・有料版の「YouTube Red」を10月28日に開始すると発表した。

YouTube内のすべてのコンテンツを広告なしで視聴できるほか、ビデオを保存してオフラインで視聴したりバックグラウンドで再生する機能も使える。

料金は月額9.99ドルだが、iOSユーザは12.99ドルになる。Appleがアプリ内課金に対して徴収する30%の手数料を、ユーザに負担させるつもりだ。

有料化だけでも抵抗があるのに、iOSユーザに対して差別的取扱いをするとは、あまり感心しない。もっとも無料の広告付きサービスも残るので、有料版が嫌なら使わなければいいだけの話だ。

視聴する方はそれでいいとしても、クリエータの方は、TechCrunchによれば、「Red」に関する収益配分を含む契約にサインしないとビデオを削除されて、広告のあるなしにかかわらず視聴できなくされてしまうということなので、選択の余地はなくなるようだ。

ところで、なぜ「Red」という名称にしたのかが疑問だ。Varietyによれば、名称を決めるにあたってユーザ調査を実施し、「赤」と言えば高い確率でYouTubeが連想されることがわかったからだそうだ。

確かにYouTubeのロゴは赤だし、Verizon、Coca-Cola、Target等、赤をコーポレートカラーにしている企業は多い。ロゴが赤だと目立つし、力強いイメージを与える。でもサービス名を「Red」にしなくてもいいだろうに。

そう言えば、「Redbox」というビデオレンタルのサービスがあった(というか、今でもある)。スーパーやドラッグストアなどの店内に設置したキオスク(赤いボックス)でDVDなどを借りたり返したりできる。

Redboxのキオスク(Redboxのホームページより)
Redboxのキオスク(Redboxのホームページより)

2013年3月にはRedboxとVerizonが提携してストリーミングサービス「Redbox Instant」を展開したが利用はイマイチで、開始から1年半位で終了してしまった。

赤は情熱、躍動といった活発で力強いイメージがある反面、危険や損失などのマイナスのイメージもある。「赤線地帯」は日本でも欧米でも同じ意味だ

レッドカードで退場、ということにならないことを祈る。