YouTubeがT-MobileのBinge Onにイチャモン


T-Mobileが11月に開始したビデオストリーミングのデータを無料にする「Binge On」に対して、YouTubeがイチャモンをつけている。

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当初24のサービスを対象にスタートしたが、その中にYouTubeは入っていない。T-MobileはYouTubeも入れる方向で協議中としているが、YouTubeのトラフィックが必ずしも特定できないという技術的な問題があるらしい。

YouTubeがイチャモンをつけているのは、仲間に入れてもらえないからではない。The Vergeによれば、別に仲間に入れてくれなくてもいい、という態度のようだ。

YouTubeの言い分は、仲間に入れてくれなくてもいいから、勝手にDVD画質に品質を落とすのはやめてくれ、ということだ。

「Binge On」はデフォルトで「オン」になっている。すなわち、T-Mobileの顧客は特に何もアクションを起こさなくても自動的に「Binge On」が使える状態になっている。

もちろん、顧客が望むならこの機能を「オフ」にすることもできるが、それを知らない顧客も多い。「オン」になっていると、対象サービスでなくても一律に動画の品質が480pに落ちてしまう。

YouTubeも例外ではない。しかも対象サービスではないので、データが無料になるわけではない。データ使用量は少なくなるが、高画質を期待していたユーザはがっかりしてしまう。

データ使用量が少なくなるのは利用者にとってはいいことだが、だからといって、利用者の承諾なしに動画の品質を落としてもいいということにはならない、とYouTubeが批判する。

タイミングよくFCCが調査に乗り出した。Binge Onについて何か懸念があるようで、近々T-Mobileとミーティングを持つようだ。

FCCから何か指導が入るのかどうかが注目される。