マイカーに広告を入れて稼ぐユニークな方法


マイカーを広告媒体にして稼ぐ方法は以前にもあったが、TechCrunchが紹介している「Wrapify」というスタートアップが面白い。

Wrapifyのホームページより
Wrapifyのホームページより

基本的には広告で稼ぎたいドライバーと広告主をマッチングさせるものだが、その手法がユニークだ。

広告で稼ぎたいドライバーは、まずWrapifyにサインアップをして、アプリをスマホにダウンロードする。

次に通常の生活をする。すなわち、通常の生活でどのように車が使われているかをアプリが自動的に記録する。アプリはバックグラウンドで動いているはずだが、念のため車に乗るときにはアプリを開いておくと確実だ。

毎週何曜日の何時頃、どういうルートを走行しているといった情報が、アプリを通じてWrapifyに送られる。

十分な情報を集めるには50マイルから100マイル走行する必要があるとされている。十分な情報が集まったら、Wrapifyでは、走行パターンを分析して、それに応じた適切な広告主・キャンペーンにマッチングさせる。

Wrapifyからドライバーにお勧めの広告キャペーンが紹介される。ドライバーがそれに同意し、車を指定の場所に持って行けば無料で広告を入れてもらえる。

車にはボディにフィルムを貼ってラッピングする方法なので、ボディは保護され、ラッピングを剥がすと元の塗装面に戻る。ラッピングをする範囲も、車の全体、一部、パネルのみと選択肢があり、それによって報酬が変わってくる。

ラッピングをしたら、あとは普通に車を使うだけで、走行距離に応じて報酬がもらえる。報酬の金額は、走行ルートや時間帯によって変わってくる。人目に触れるほど報酬が高くなるという仕組みだ。

平均して1か月当たり450ドルの収入になるという。ドライバーにとって、これはいい小遣い稼ぎになる。

すでに1万人以上のドライバーがサインアップをしており、毎月倍増の勢いだそうだ。

さらにユニークな広告手法が広告主の側に提供される。これは「Swarm」という機能。

広告主は同じキャンペーンのラッピングをした全部の車に一斉に通知を送ることができるので、昆虫が群れをなすように、同じラッピングの車を1か所に集めたり、所定のルートを一斉に走行させたりといった集団行動をさせることができる。

これは他の交通の妨げになるかもしれないが、目立つことは間違いない。