Verizonがスポンサードデータを試行導入


Verizonがスポンサードデータサービス「FreeBee Data」を試行的に導入した。

これはコンテンツ提供事業者がデータ使用料を負担するので、消費者側の料金プランのデータには影響を与えないというもの。いわばデータのトールフリー版だ。

これによりVerizonのポストペイドサービスの加入者は、データ無料で(すなわちプラン上のデータ許容量を減らすことなく)特定のコンテンツをダウンロードしたり閲覧・視聴したりすることができる。

Verizonは「FreeBee Data」と「FreeBee Data 360」の2種類を用意した。

1月19日にまず「FreeBee Data 360」の試行サービスを開始した。これはコンテンツ提供事業者のアプリやWebサイト上で、全部または一部のデータをコンテンツ提供事業者側に課金するもの。ギガパイト単位の課金となる。消費者側としてはVerizonのポストペイドサービスの加入者全員が対象となる。

もう1つの「FeeBee Data」は1月25日にトライアルを開始する。これは消費者が特定のコンテンツをクリックしたときにデータがコンテンツ提供事業者側に課金されるというもの。トライアルはVerizonのポストペイドサービス加入者1,000人が対象となる。スポンサー側としては、Hearst Magazines、AOL、GAMEDAYが参加することが決まっている。なお、トライアル期間中はクリックベースのデータ料はスポンサー側にもかからないようにしている。

同一のアプリやWebサイトの中で、コンテンツによって「FreeBee Data」の対象になるものとならないものが混在することになるので、対象コンテンツだとわかるようにコンテンツの横に蜜蜂のマークが表示される。

Verizonのホームページより
Verizonのホームページより

ところで、Verizonのビデオストリーミングサービス「go90」も、一種のコンテンツ提供サービスということになるから、それが今回の「FreeBee Data」にスポンサーとして参加するということも考えられる。

それによりVerizonは「go90」のデータを無料化することもできる。そうすると、傍から見ると自分のところのサービスだけ優遇しているように見えることになる。

T-Mobileの「Binge On」に対する以上の批判が出そうだ。