「スーパーボウル50」でT-Mobileは「謝罪」のCMの他にもう一つCMを流した。テーマは「制限」。
カナダのラッパー、ドレイクの曲「Hotline Bling」をベースにした「Restricted Bling」というCM。強いて訳すなら、「電話がかかってくる」をベースにした「制限がかかってくる」というCM。
ドレイクが「Hotline Bling」のプロモーション・ビデオを収録している最中に、スーツ姿の3人の男女が割り込んで来て、変更を指示する。
「僕の携帯によく電話をかけてきたよね」のところに「24か月後に機種変更ができる」を挿入して。
「君にはふさわしくない場所に行ったね」の後に「カナダとメキシコを除く」を入れて。
「音楽ストリーミングはデータ料が発生する」ことも割り込ませて。そうそう、忍び込ませて。
それから「君は望みどおりのものを手に入れたね」と言ってはいけないよ。なぜなら、我々はお客の望んでいるものを提供したことはないからね。
もっとも「隠し料金」をお客が望んでいるというなら別だけど。
全員で大笑いした後、3人はステージのボックスの中にまで入り込んで、ドレイクの曲を台無しにしてしまう。
ここでT-Mobileが「キャリアはすべてを台無しにする」というメッセージを流す。
このCMは少なくとも一人の顧客には効果があったようだ。
SB Nationによれば、このCMを見たビクトリアさんが、VerizonからT-Mobileに乗り換えるとツイートした。
これにはVerizonが慌てて反応し、乗り換える理由を尋ねたところ、「T-MobileのCMにドレイクが出ていたので」との返信。
「もう少し詳しく聞かせて。サービスに何か問題でも?」と聞くと、「何も。CMにドレイクが出ていたことだけ。それだけで十分」。
若者の心理を理解するのは難しい。