Googleが自動運転車をワイヤレス充電


IEEE Spectrumによれば、Googleが自動運転車のプロトタイプ車をワイヤレスで充電するために、2種類のシステムで実験を行っていることが、FCCへの2件の申請文書で明らかになった。

Googleの自動運転車のホームページより
Googleの自動運転車(プロトタイプ車)(Googleのホームページより)

1件はニューヨークのスタートアップ、Hevo Power社がカリフォルニア州マウンテンビューのGoogle本社で試験的にワイヤレス充電器を設置するために、実験局の無線局免許を申請したもの。2015年2月に免許を取得している。

もう1件は、フィラデルフィア郊外のMomentum Dynamics社が同様の免許を2015年7月に申請したもの。実験局の場所はGoogleの謎の研究機関「Google X」の所在地に一致しているという。

両社とも「resonant magnetic induction」という方式で、地面に埋め込んだ送電器から自動運転車に搭載した受電器にワイヤレスで電力を伝送するシステム。

Hevo Power社のシステムは1.5kWの電力を、Momentum Dynamicsのシステムは最大200kWの電力を送電できるとされている。

ワイヤレス充電ができるようになれば、人間のドライバーがいない自動運転車でも充電のことを心配する必要はなくなり、車に搭載するバッテリーも小型化・軽量化できる。電気自動車以外にも応用できる。

電力業界にも「コードカッター」の波が押し寄せることになる。