10日ほど前の記事で、ニュース専門局CNNがFAA(連邦航空局)と、「共同研究開発協定」を結ぶという形で、無人飛行機droneをニュース取材に使うことが認められたことを紹介しましたが、今度はスポーツ専門局ESPNがFAAの認可を得て、droneを使ったウィンタースポーツの生中継を昨日から始めました。米国初とのことです。

droneが上空から中継するのは米国時間で22日からコロラド州アスペンで始まったWinter X-Gamesです。X-Gamesとは、時々、NHKBS1で放映されているので、ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、夏冬2回、ESPNが主催し、オートバイやスノーモービルが宙を飛んだりする、ハラハラ・ドキドキのスポーツ大会です。Extreme sportsと呼ばれたりします。

なぜかESPNのmedia zoneには、drone中継に関するプレスリリースは載っていませんが、米国のデジタルメディアが一斉に報じていますので、認可されたのは間違いないでしょう。で、使われるdroneはVortex aerial社のこれ。直径約1.2メートル、重さは11キログラム余り。

これに、送受信機とパナソニックのカメラを載せて、22日の<Snowboarder X>と、24日の<Snowmobile>の2レースを中継する計画です。

これを報じたデジタルメディアのひとつTVTechnologyの記事によると、droneは、滑っていく選手の真後ろから追いかけて、視聴者があたかも2番手選手のように感じるような画像や、正面に回っての映像では視聴者に直進してくるといった迫力あるシーンを見せられると、製作担当者が語っているとか。

すでに22日の競技は終わっているので、もしかして、そのビデオ映像がないかとXgamesのサイトに行って見ましたが、それらしき映像は見つかりませんでした。NHK BSのスポーツページにも行ってみましたが、放映予定にはまだ載っていません。残念。

どれだけスゴイ映像なのか、この目で確かめられませんが、新たなアングルであることは間違いないでしょう。なにせ、ESPNが昨年9月からFAAと交渉を重ねて、粘りに粘り、ギリギリで認可を獲得したほどのものですから。

さて、どうして認可がおりたのでしょうか。droneのルール作りをしているFAAは基本的に商用利用には厳しい態度ですが、<closed set environments>、つまり事故が起きても一般人に影響の出ない環境での映画撮影などは認めるようで、ESPNはこの特例を生かして、アスペンの<X course>という特設コースのみで使用することを条件にOKを取ったとのことです。

ですから、これを契機に野球のMLBやアメリカンフットボールのNFLの試合中継まで広げるというのは難問で、当面考えられないとESPN関係者自身が言っています。

たしかに、例えば、東京ドームの中をdroneがブンブン飛んで、スタンドに墜落したらオオゴトだし、仮に認可されても、野球でどんな魅力的なプレー映像が撮れるのかは、素人には想像が及びません。しかし、いずれは映像のプロがあらゆるスポーツでのdrone映像を考え出すのでしょう。とりあえずはBS1でのXゲーム放映を期待。