英BBCの若者向けニュース番組newsbeatのページが、今週に入って、sex関連の記事で溢れかえっています。日本で言えば、NHKに相当し、世界一有名な公共放送局ですから、その大胆な内容に、ビックリを通り越して感心したので記録しておきます。

newsbeatのトップページで<Latest>を選ぶと飛んだ先はこれです。「50年で性教育はいかに変化したか」 このカバー画像はなんということはありませんが、中に入ると、英国では50年も前から、子供に具体的にsexについて教えていたことを示すビデオが何本かありますので、関心のある方はどうぞ。真面目な内容です。

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BBC newsbeatのページにたどり着いたのは、たまたまニューズレターを受け取っているDigitalTrendの15日付の記事<British psychosexual therapist says easy access to porn ‘damaging men’s health’>に、ソースはBBCとあったので、元記事を探したことからでした。要するに、ネットでポルノを見すぎると若者だってED(勃起不全)になるよ、という内容です。

「どんなデータに基づいての話なんだろう?」という興味でBBCの元記事に当たってみました。しかし、案に相違して、内容はED患者に対応する女性セラピストの「具体的な数字はないけど、ここ5年、とりわけそういう感じよ」という感想と、一人の匿名患者<Nick>についての話だけでした。

Nickは、体はどこも悪くないのですが、パソコンを買ってもらった15歳の時から、毎日2時間近くもオンラインポルノを見続けた結果、魅力的な女の子とベッドに入っても不如意になってしまったそうです。

セラピストの指示で、Nickは100日間、ポルノ試聴なしの生活を成し遂げ、今はノーマルに戻れたそうで、彼は同じような人にこうアドバイスしています。「私が患った時より、今はたくさんの情報がオンラインにあるから見るように。自分のことを友達や信頼できる人に話そう。心配しないで、そういう人はいっぱいいる」と。

古い記者の感覚では、記事には裏付けとなるデータが必要、と思いがちですが、この記事では、一人の患者のケーススタディを通して、オンラインポルノの見過ぎの怖さを伝えています。おそらく若者向けには、データや理屈より、こっち方が訴求力があるのでしょう。

そして、記事の末尾には、「問題を抱えたらかかりつけ医に相談するように」というセラピストの助言とともに、<Help is also available at BBC Advice or at organisations like the College of Sexual and Relationship Therapists and the Association for the Treatment of Sexual Addiction and Compulsivity.>とあるので、最初のBBC Adviceをクリックして、また驚かされました。 

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およそ、sexに関わるほとんどの問題を網羅しています。各項目ごとに詳細な解説があります。若者の性に関わる悩みに、実に懇切丁寧に回答しているのです。

くどいですが、これが公共放送局のサイト内にあるコンテンツなのです。

これで終わりではありません。もう呆れている方もいるかもしれませんので、あとは簡単に紹介します。

先のオンラインポルノの弊害についての記事の後に出たのがリスナーの若者のポルノとsexについての声を特集したBrought up on Porn: What you’ve been telling us、若者向けポルノ文書の状況についてのThe authors writing erotic literature for young adultsなどなど。

当方にとっては遠い遠い昔の話ですが、sexに関心の強い若者には受ける企画だったことでしょう。バカンスシーズンだし。とにかく「世界一有名な公共放送局」という看板やプライドなんか微塵も感じさせず、若者のハートに突進する姿勢にただただ脱帽です。