米アップルが公表したいくつもの新サービス、iPhone販売頼みの体質からサービス企業への脱皮を図るものとして、どのメディアも大々的に取り上げていますね。

中でも、注目を集めているのが映像のストリーミング配信サービスの「アップルTVプラス」。つい先日、「世界のストリーミング契約者がケーブルTV契約者を超えた」と報じられたように、ここは競争相手の多い分野ですから、アップルがどう殴り込みをかけるかに注目が集まっているのでしょう。

しかし、25日の発表イベントでは、料金も含めて詳細は明らかにならず、もう一つの焦点だった、雑誌、新聞読み放題サービス「アップルニュースプラス」も、雑誌こそ300タイトル以上というものの、新聞はウォール・ストリートジャーナル(WSJ)とロサンゼルスタイムス、カナダのトロントスターだけのようで、ちょっと肩透かし。

さらにWSJが表示する内容は、「一般的なニュース」が主で、金融情報などWSJならではの記事は表面には出ません。また、アーカイブの利用は3日分だとも報じられています。

ニュースプラスの料金は月額9.99ドル。WSJのオンライン版の購読料は月額39ドルですから、まあ、やむを得ないことではあるのですが。

そして、新作ゲームを定額でプレイできるという「アップルアーケード」と「アップルカード」の構想も明らかになりましたが、私は、Apple Cardの紹介ビデオを見て、とても可能性があるような気がしました。

これは、今現在、日本でも相当に普及しているApple Payを進化させたアップル独自のクレジットカードです。Apple Payでは、各種クレジットカード情報をiPhoneに読み込んでおいて、お店などで決済しますが、こちらは、iPhoneの機能を生かして、さらに便利に使えそうです。

例えば、支出を1週間ごと、1ヶ月毎に集計したものが表示され、どこで何に使ったかが地図上に店名とともに表示されたり、あるいは、「食事」「買い物」「旅行」「医療費」といったカテゴリー毎に分類してくれたりもします。

そして、支払い時期が来た時に、全額を払わず、一部だけ払うことにしたらその延滞利息がいくらになるかまで、即座に計算してくれるという”親切”さも備えます。

そして何より魅力的なのが、クレジットカードにつきものの「ポイント」。日本では通常1%以下でしょうが、アップルカードでは、「2%」で、かつ、「即日」「現金還元」なのです。支払う度に還元額が表示され、Apple cash cardに入金されるとのこと。

つまり、値引きなど一切しないような一流店でも常に2%引きになるわけですね。また、Apple Storeで買い物をすれば還元率は「3%」だそう。

日本にも、特定の店で買い物をすれば「2%」ポイント還元などの特例があるようですが、こちらはどこでも2%です。ポイントのように期限切れで無駄になることもない優れものです。そして、年会費など一切の費用がかかりません

それでいて、セキュリティもプライバシーのレベルも高くしてあるとのことですから、なかなか魅力的です。

そう思う人が多いのでしょう。上に掲げたApple Cardの紹介ビデオ、月曜日にアップされたばかりなのに27日昼段階でもう1400万回視聴を超えました。同じ日にアップされたアップルTV プラスの紹介ビデオの視聴数がまだ100万回にも達していないのと好対照です。

先に「とても可能性があるかも」と記しましたが、なんだか映像配信サービスよりこっちが先にブレイクするかも、って思わされます。ただし、米国ではこの夏に開始だそうですが、Apple Payのように日本で展開するかどうかが不明なのが気がかりですが。