日本のメディアは年明け早々から、カルロス・ゴーン被告のミステリアスな海外逃亡劇で連日、大騒ぎですが、米国では、昨年来から年を越して、連日連夜、コロラド上空に現れるミステリアスな大型ドローン編隊の正体が分からず、NYタイムズやワシントンポストなどの大手メディアも巻き込んで大騒ぎです。
最初に報じたのはコロラド州デンバーのDenver Post。12月23日の記事によると、6フィート(2メートル弱)のドローン、最大で17機が同時にコロラド州東北部の上空に現れてから1週間以上にもなるという話でした。
それ以降、目撃事例は隣のネブラスカ州西部にも拡大し、12月31日のBusiness Insiderによると最大30機が一度に現れたケースもあったそう。
たくさんの報告を受けたPhilips郡の保安官がPostに語ったところによると、この大型ドローン編隊は夜の7時ごろに現れ、10時頃に消えるそう。
その間、何をしてるかというと、高度約200~300フィート(60~90m)を維持して、約40kmの正方形の範囲で格子状のパターンで飛行しているとのことです。
赤、青、緑のライトのほか白いストロボも点滅させるそう。当然、住民は不安になります。一体、誰が、何の目的で飛ばしてるのか?
各地の保安官事務所が捜査に当たってますが、米空軍や国防高等研究計画局(DARPA)、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)、コロラド大ボールダー校、米環境保護局、さらに石油、ガス会社なども全て否定。
地元選出のGardner上院議員まで乗り出し、先週末のTwitterでは、「FAA(連邦航空局)の管理者と個人的に話した。彼らは連邦法執行機関(FBI?)と連携して、ドローンのオペレーターを特定するために動いている」と書き込みました。
2日夜にはPostの記者とカメラマンが保安官に同行して、謎のドローンを目撃、撮影しています。Postの記事から拝借します。こんな物体が10も20も上空で何時間も舞っていて、かすかに音も聞こえるとなれば不安になりますよね。
しかし、FAAもそして多分FBIも動いてると思いますが、日本時間の6日朝になっても、オペレーターが分かったというニュースはありません。
この間、コロラドのFox31テレビは4日夜の記事で、専門家チームが特殊な装置で謎のドローン編隊を調べたところ、高度はやはり200~300フィートで、速度100ノット(185km)で飛行、サイズは8フィート(2.4m)を超えている可能性が高い、と伝えました。
この専門家チームによると、「非常に洗練され、極めてハイエンドかつターゲットを絞ったドローンで、一機10万ドル以上するかも」ということです。
この点についてセントルイスのFox2Nowは「6~7フィートで3~4万ドルする可能性がある」と伝えています
こうした極めて高価なドローンを編隊で飛ばすには相当な資金量が必要になることを考えてか、コロラドの航空業界では「おそらく軍かその請負事業者のものだろうというコンセンサスが出来つつある」との見方を先の専門家チームの一員で、コロラド航空ビジネス協会の幹部が述べたとFox31が報じています。
しかし、軍は否定しているわけですし、そもそも、何の目的で夜にだけ、派手にランプをつけて、ほぼ一ヶ月にも亘って飛ばしているのか?ミステリーは深まるばかりです。
2020 年 1 月 7 日 at 3:58 AM
近くにBuckley空軍基地があります。常識的に考えたらドローンによる攻撃作戦の訓練ではないでしょうか。遠隔操作ですからアジアや中東地域での作戦訓練を前日に米国内で行うことも可能でしょう。20ないし30機というのは恐らくすべてのドローンを1人のオペレータで操作可能ですべてのドローンが同じタスクを実行するので敵による発見・攻撃を受け撃ち落とされても1,2機残れば任務を完了できるというタイプの攻撃、すなわち特定の人物の暗殺を目的とした訓練だったのではないかと想像します。