コロナ禍で開幕が延期されていたプロ野球は今日6月19日にようやく始まりますが、海の向こうの米国では、3ヶ月前に中断したプロバスケット( NBA)が7月末に再開されるのを前に、各チームに提示された「健康・安全規則」に、コロナの発症を少なくとも3日前に予知できるというスマートリングを選手が選択できるとあるのが話題になっています。

NBAの中断は3月、選手、スタッフに10数人の陽性反応の出たことによるもので、バスケットが、ハイコンタクトなインドアゲームで、感染する危険度が高いことから、再開にあたって、慎重策が取られています。

NBA30チームのうち、3月時点での上位22チームの選手、スタッフ、NBAのスタッフをフロリダ・オーランドのウォルト・ディズニー・ワールドの三つのリゾートホテルに召集、隔離し、厳重なルールを適用します。”入居”は来月7日から。そこでどんな生活になるかはこのAXIOSの記事NBCスポーツの記事が詳しい。(NBCは”入居”日を「6月の7,8,9日」と誤記してます)

WSJの記事によればここは「地上で最も幸せな場所」なのですが、MLBのキャンプなどと違って、家族を呼べないし、許可なしに外出もできません。(外出したら最低10日間、部屋に隔離され、感染しているかどうかの再検査を受けます。

”入居”前に義務付けられている2回の感染テストで陰性だったら、ホテル内外の施設は例えばゴルフ場もキャディなしなら使え、選手同士の交流も出来ますが、proximity alarm(近接アラーム)の着用が義務付けられるそう。これは約2メートル以内で、他の人と5秒以上いたら警告アラームが鳴るものだそうです。もちろんマスクはマスト。

また、全員に部屋の鍵と財布として機能するブレスレット、Magic Bandが与えられます。少しでも感染の可能性を減らそうということでしょう。

こうしたハイテクデバイスを使って、選手を守ろうという考えの延長線上に登場したのが<Oura>という指にはめるスマートリングです。これです。

 

赤外線LED、温度センサー、加速度センサー、ジャイロスコープなどが詰め込まれているそうで、体温、心拍数、呼吸数、その他を記録し、その結果は毎朝、スマホアプリで確認できるとのこと。

注目すべきは、ウェストバージニア大のロックフェラー神経科学研究所の研究によると、コロナウィルスによる発症を3日以前に90%の確率で予測できるということです。値段は、基本モデルで299ドル。(日本のアマゾンでも5万円ほどで売ってます)

この件を紹介したAXIOSの<future section>担当のBryan Walsh記者は「健康を謳うウェアラブル器具に関する誇大宣伝は、滅多に結果と一致しない。しかしAIを基礎に、デバイスの改善が進み、新型コロナウィルス が遠隔医療の価値を高めるにつれ、ウェアラブルはその重要性を見つけたのかも」と好意的に書いています。

ま、発症が事前に分かれば、感染拡大の防止につながるのかも。今は医療従事者に配布されている段階らしいですが、Oura社にもいい宣伝になりました。これでバカ売れするかも。

そういえば、今日から日本でコロナウィルス 接触確認アプリCOCOAが利用できるようになりましたが、どっちが効果的かなあ。