ここ数日、「fringe」social networkの一つGabのサイトを覗いています。fringeをどう解釈するか正確には知りませんが、TwitterやFacebookのような「main」のsocial networkに対しての存在なので「非主流」とか「小さな」的なニュアンスなのでしょうか。体裁はTwitterと似た感じです。単語数の上限は300。

何故、ここを覗いたか。それは1月6日の連邦議会議事堂乱入事件の後、Twitterのアカウントを永久に停止されたトランプ大統領がGabに移って<@realdonaldtrump>のアカウントを開設、発信していて、Twitterで8千万人を超えたフォロワーがGabに流入していると知ったからです。ちなみにアカウント名もTwitterの<@realDonaldTrump>とそっくりです。

しかし3日前には、サイト自体になかなかアクセスできませんでした。画面下部に「gab.comを待機しています」という表示が出て、数分後に「 Gab.com is under maintenance」のお知らせ。さらにリロードすると、「設備を増強しているのでしばし待て」といった案内も出ます。メンバーになれば優遇されるかと思い(そんなことはない!)登録画面用のボタンを押すも、まっさら画面のまま。断念。

これが昼前のことで米国だと夕方から夜8時頃の時間帯。多くのユーザーが殺到してたのでしょう。で、午後に再びトライするとすんなり繋がりました。米国の深夜帯です。米国の保守派は早寝のせいかもw。

最初に出たのは、Gabの創設者でCEOのAndrew Torbas氏の投稿。「ジャーナリストやリサーチャーは必死になってこのサイトのbadコンテンツを探してる。そしてほとんど確実に見つける。皆さんも違法コンテンツを見つけたら我々のモデレーターに連絡して欲しい。何しろ我々のサイトは24時間毎にボストンの人口(70万人)並に増えている。紛れ込んだ外部のアジテーターが酷い内容を投稿することもある。当局の召喚状が出たら法律違反者のデータを喜んで提供する」

Gabのルールは暴力、ポルノの禁止ということだけ。それでも、先のTorba氏のプロフィールにあるように、これまでそのアプリがAppleとGoogleのapp storeで禁止になったり、ホスティングを拒否されたりと25以上のトラブルを抱えてきた苦い歴史があります。原因はヘイトスピーチや極右の過激な発言で問題を起こしてきたからです。

折しも、同じくfringe>social networkのParlerが、AWS(Amazonウェブサービス)にサービスを止められ、停止に追い込まれたこともあり、Gabとしてはユーザーの急拡大を誇る一方、暴走はしない、と断っている感じです。

さて、翌日は午前中から、前日とは打って変わって繋がりやすくなりました。多分、サーバーを増強したのでしょう。早速<Trump>で検索したら、出ました

フォワーは120万人。最新ポストは今日確認したところ「5日前」とありますから1月8日か9日のものです。「私は20日の大統領就任式には出ない」。これに「いいね」が77,845もついています。コメントは10,147、retweetにあたるrepostは6883。相変わらずの人気です。

投稿を遡ると、議事堂乱入事件のあった6日が最も古く、この日には11本も書いています。「Fulton郡で別の4000票が見つかった」「共和党候補の票が投げ捨てられた」「ペンス副大統領が投票の確定報告を突き返せばよかった」などと相変わらずの選挙の不正を訴える恨み節が多い。

が、翌日7日には「私は議会の全ての人に平和を維持するよう求めている。暴力はなし。私たちが法と秩序の党であることを忘れないように」と殊勝な書き方です。そしてこうも。「議会警察と警官を支援しよう。彼らは真に我々と我々の国の側にある。stay peaceful」

議事堂乱入事件はトランプ大統領が唆した、との見方が広がる中で、”無実”を強調したかったのでしょうか。

その後の大統領弾劾などの動きにどう反応しているかを知りたかったのですが、残念ながら、「就任式に出ない」の後の更新はありません。

なんだか不思議な思いで、今日もアクセスしたのですが、相変わらず更新はなし。しかしBloombergのこんな記事に出会いました。娘婿のクシュナー氏が、「Twitterの使用が禁じられた後に他のソーシャルメディアに行くな」と大統領に進言しているというの内容です。

その理由について記事では「言論の制限がないことを約束することで保守派に対応した代替ソーシャルメディアが適切に管理されるとは思わない」とクシュナー氏らが考えたということですが、これも万一、就任式でトラブルがあった場合、トランプ氏の投稿に紐づけられるのを避けようというように見えます。

トランプ氏が投稿を中断したのはそのせいだとは言い切れませんが、その可能性はありますね。

しかし、トランプ大統領はGabで最後になった投稿の前にこういうのを1本だけ残していました。

「私に投票した7500万人の偉大なアメリカの愛国者、AMERICA FIRST、そしてMAKE AMERICA GREAT AGAINは、長い将来にわたって巨大な声を上げるでしょう。それらは、いかなる形態においても、軽視されたり、不当に扱われたりすることはありません!!!」

次回大統領選に向けて、やる気満々、そのためにも、ここはいったん自重ということでしょうか。