なんだか2000年代初頭のインターネットバブルの崩壊を思い出させるような怪しい雲行きです。
今朝のWall Street Journalは<exclusive>特ダネと銘打って、「Facebookの親会社Metaが大量のレイオフを今週、従業員に通知する準備をしている」との見出しの記事を掲載しました。
その規模は何千人にも及ぶと見られ、通知は水曜日だとのことです。これは18年に及ぶFacebookの歴史で初めての大規模レイオフだそう。
まあ、これは前々回の拙ブログ「Facebookの命運握るか?メタバース」で紹介したように、ザッカーバーグCEOが注力したメタバースへの支出が大き過ぎ、その割に成果が上がらず、その結果、従業員を運搬するシャトルバスを廃止するほど経費削減を迫られているためでしょう。
Facebookの従業員は8万7000人もいるそうですから、数千人の首切りをしても、7500人の半数を削減したばかりのTwitterに率では及ばないにしても、削減実数では上回りそうです。
このような有力ソーシャルメディアでの相次ぐレイオフですが、こうした動きは両社に止まりません。若者に人気で急速に伸びたSnapは、従業員6400人の20%の人員削減を公表していますし、つい先日にはAmazonが「今後数ヶ月の新規採用の凍結」を発表しています。
こうした大手tech企業の株価が急落する中、その中でも老舗格のAppleやMicrosoftなどは比較的、安定していますが、同じく巨人のGoogle(Alphabet)は景気後退への懸念などから広告収入に影響が出るとみて、やはり打撃を受けています。それをWSJが10月10日から11月4日までの値動きをAmazon、Metaを含めてグラフにしてくれていますので拝借します。なんだか寒なるような状況です。
動きが激しくなった時期は第3四半期決算が公表された時期です。Axiosは、これを1年のスパンで見たグラフにしました。これも拝借します。
やはりMetaとAmazonが安定しています。これを載せたAxiosの記事では「2020年は金融緩和の中で株価は天井をつけた後、春に下降線を辿り、それから6ヶ月後にFRBの引き締め金利Nに見舞われた」と、昨今の状況に酷似していることを指摘しています。
果たして20年余り前のネットバブルの崩壊の再現になるのか。そして「GAFA」=Gooole、Apple、Facebook、Amazon=が世界を支配し、揺るぎないもののように喧伝されたのはつい先日だった感じですが・・・