“Webとクルマのアイデアソン”

素晴らしい未来のクルマ社会を、自動車開発者、Web技術者と一緒に考えよう!

今世界中でインターネットとつながるクルマが増えつつあるとともに、W3CでもVehicle APIの標準化が進められるなど、クルマがWeb技術を利用する取組みに期待が高まっています。

そこで、本アイデアソンでは自動車の走行状態に関するデータ(位置、スピード、ハンドル切れ角、ブレーキ角度、加速度、燃料消費量、車内温度、ドア開閉状態、など)を利用しつつ、 HTML5などWebプラットフォームを活用したアプリケーションやサービスのアイデアを考え、競いました。

多数のご参加をいただき、ありがとうございました。

Webとクルマのアイデアソン実施結果

Webとクルマのアイデアソンは2015年3月28日、慶應義塾大学三田キャンパスにおいて、39名の参加とともに開催しました。

午前中には標準化が進められつつあるW3C Vehicle APIやHTML5ベースの車載機等について、デモや実験車両(※)の見学を行い、Webとクルマの未来への想像を脹らませていただきました。

続いて、午後から参加者は8チームに分かれ、Vehicle APIの車両情報を活用したWebアプリやサービスに関するアイデアを検討しました。その結果、各チームからバラエティあふれる鋭い提案・発表がなされ、審査委員を大いに悩ませた結果、次のアイデアがそれぞれ表彰されました。

開催当日の様子①(チュートリアル デモ見学)

※実験車両により紹介した技術は、SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)・自動走行システムに係る研究開発の一部である総務省の『ICTを活用した次世代ITS の確立』による委託を受けて実施した研究開発による成果です。

開催当日の様子②(チュートリアル、アイデア検討)

最優秀賞

第3班

サービス名「“IN + ON”(車載カメラの利用)」

クルマに普及しつつある車載カメラの映像を、皆で共有すれば面白いことができるのではないか?という視点で発想。普段乗れないクルマ(スポーツカー等)、病気で運転できない人の乗車疑似体験や、一人ドライブがさびしい場合のバーチャルデート&ドライブシーンの共有、映像をとおして行き先の混雑状況を事前に知るなどの活用方法を想定しています。また公共向けでは、事故映像のリアルタイム把握によって、事故現場の把握、保険の査定、交通状況の共有などに使うこと等が提案されました。

 審査委員からは、車載カメラ搭載は今後も拡大し、通信回線も大容量になりトレンドを捉えている点、高齢化で動けない人に楽しみを提供している点、さびしいドライブを楽しいものにしている点などが評価されました。

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優秀賞

第1班

サービス名 「人とクルマに優しいデータ教則アプリ」

クルマの走行情報、センサー情報を収集し、運転状況を可視化することで、リアルタイムで運転の良し悪しを判定、より良い運転方法をドライバーにフィードバックする。例えば坂道で気づかないうちに減速やカーブで必要以上に減速して渋滞の原因を作っている車に、加速タイミング情報を提供するなど。また、SNS連携により自分の運転技術を他者や平均と比較することができる。

 審査委員からは、今後運転が慣れていない人が新興国を中心に海外で増えることから、車のデータを収集し安全に運転するように教習する、安全運転促進ソリューションとして、有益であると評価されました。

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特別賞

第7班

サービス名 「JUST NO STOP」

ひたすら赤信号を避け続けるルートナビゲーションサービス。赤信号によるイライラ解消や、青信号を通り続けることによる運転の楽しさ発見がメリット。車載カメラで信号を検知し、多くの車から信号情報をクラウドにアップロードすることによる、信号切替の集合知を活用する。青信号を通り続けることを最優先にナビゲーションを行うため、遠回りをしてしまうこともあるが、「青信号のためにあえて遠回りをする」という選択肢を提言しました。

 審査委員からは、車の運転を楽しむという点を追及している点、技術的にもクルマの情報を多く使い、信号のタイミングをデータ解析し、ドライバーに提供している点が評価されました。

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開催当日の様子③(最後に記念撮影)

開催概要

日時
2015年3月28日(土) 9:30 〜 18:00
場所
慶應義塾大学 三田キャンパス
テーマ
“Webとクルマのアイデアソン”
素晴らしい未来のクルマ社会を、自動車開発者、Web技術者と一緒に考えよう!
募集人数
40名程度
審査委員長
中村 修(慶應義塾大学 環境情報学部 教授)
審査委員
野辺継男(インテル株式会社 戦略企画室 ダイレクタ (兼)名古屋大学 客員准教授)
三浦和也(株式会社イード メディア事業本部 事業本部長 レスポンス編集長)
山本幸裕(キャンバスマップル株式会社 代表取締役社長)
白石俊平(株式会社オープンウェブ・テクノロジー 代表取締役)
主催
Webとクルマのアイデアソン実行委員会
協賛
W3C/慶應、株式会社ニューフォリア、富士通テン株式会社、株式会社ACCESS、キャンバスマップル株式会社、インテル株式会社、株式会社KDDI研究所
後援
総務省、一般社団法人情報通信技術委員会、一般財団法人日本自動車研究所