第3回 生成AIが著作権侵害などで訴えられる――人間の作品から学んで創る人工知能はクリエーターやジャーナリストの敵となるのか?

テキストや画像、コンピュータ・プログラムなど様々なコンテンツを出力する生成AI。中でも対話型AI「ChatGPT」の登場以来、世間の関心を集めているが、実は法的にはグレー・ゾーンに置かれている。これら各種の生成AIは作家や漫画家、イラストレーター、プログラマーなど各方面の知的財産権を侵害し、その職業を脅かしている、という訴えや苦情は以前から聞かれた。そして今年1月、米国で画像生成AIの合法性を争う集団訴訟が起こされた。

AIブームの第2波を巻き起こすGenerative AI:第1回 画像生成AIとは何か

IT業界において、2022年はいわゆる「Generative AI(生成型の人工知能)」が注目を浴びた年だった。
ディープラーニングなど従来のAIは基本的に各種データの「分析」に使われるが、生成型のAIは(同じくディープラーニング技術に基づくとはいえ)文字通り「画像」や「テキスト(文章)」、「コンピュータ・プログラム」など各種コンテンツを「生成」するAIである。この種の人工知能は今後、AIブームの第2波を形成していくことが期待されている。その動向を新たな連載コラムとして紹介していく。初回となる本稿では、まず2022年の夏頃から次々とリリースされた「画像を生成するAI」から見ていくことにしよう。

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