なぜマスプロダクトはヒットしづらくなったのか(後編)〜マスプロダクト受難の時代における成功の共通点
前回のコラムでは、マスプロダクトがヒットしづらくなった理由を大局的に振り返った。その際、生活者のニーズ別に、世の中の商品を便宜的かつ簡易的に3つに分け、各領域でマスプロダクトが生まれづらくなった主な理由を考察していった。今回は、このマスプロダクト受難の時代の中での成功事例に着目しようと思う。近年の新しい潮流の1つとして見られるのは、「体験」が伴う商品への支持だ。各領域を順番に追っていく。
研究員がひも解く未来
なぜマスプロダクトはヒットしづらくなったのか(後編)〜マスプロダクト受難の時代における成功の共通点
前回のコラムでは、マスプロダクトがヒットしづらくなった理由を大局的に振り返った。その際、生活者のニーズ別に、世の中の商品を便宜的かつ簡易的に3つに分け、各領域でマスプロダクトが生まれづらくなった主な理由を考察していった。今回は、このマスプロダクト受難の時代の中での成功事例に着目しようと思う。近年の新しい潮流の1つとして見られるのは、「体験」が伴う商品への支持だ。各領域を順番に追っていく。
「ニコン、一眼レフカメラ開発から撤退 60年超の歴史に幕」と日経新聞(2022年7月12日)が報じた。報道後すぐにニコンが声明を出し、この「撤退」というのは日経の憶測であり、実際は一眼レフカメラの開発を「停止」しているのだと訂正した。撤退ではないとはいえ、なぜ世界的なカメラメーカーが開発を停止するに至ったのか?それは当然ながら以前のように売れなくなったからだろう。