研究員がひも解く未来

研究員コラム

タグ:画像生成

第12回 生成AIを開発するIT企業とメディアの複雑な関係

第12回 生成AIを開発するIT企業とメディアの複雑な関係

テック, 小林雅一

ChatGPTなどで知られるOpenAIが、ここに来て新聞社や出版社などメディアとの連携を加速している。2024年4〜5月にかけて、同社は英フィナンシャル・タイムズ(日本経済新聞傘下)や米ニューズ・コープ、さらには米アトランティックや米Vox Mediaなど欧米の主要メディアと立て続けに戦略的な提携関係を結んだ。これらの提携で、OpenAIはメディア各社が保有するアーカイブ(記事データ)などのコンテンツを生成AIのトレーニング(機械学習)に利用できるようになる。またChatGPTが各社記事の要約などを作成・表示したりすることも可能になるという。

第9回 ミッドジャーニーなど画像生成AIを巡る著作権訴訟でクリエーターらの訴えが概ね棄却される

第9回 ミッドジャーニーなど画像生成AIを巡る著作権訴訟でクリエーターらの訴えが概ね棄却される

テック, 小林雅一

漫画家やイラストレーターらが「自分たちの作品が無断で画像生成AIのトレーニング(機械学習)に使われている」などとして、今年1月、これらのAIを開発・提供する業者らを訴えた。ところが今年10月末、米カリフォルニア州の連邦地方裁判所でこの集団訴訟が概ね棄却された。一体、どのような理由でクリエーター達の訴訟は(実際の裁判に入る前に)門前払いされたのだろうか?

第3回 生成AIが著作権侵害などで訴えられる――人間の作品から学んで創る人工知能はクリエーターやジャーナリストの敵となるのか?

第3回 生成AIが著作権侵害などで訴えられる――人間の作品から学んで創る人工知能はクリエーターやジャーナリストの敵となるのか?

テック, 小林雅一

テキストや画像、コンピュータ・プログラムなど様々なコンテンツを出力する生成AI。中でも対話型AI「ChatGPT」の登場以来、世間の関心を集めているが、実は法的にはグレー・ゾーンに置かれている。これら各種の生成AIは作家や漫画家、イラストレーター、プログラマーなど各方面の知的財産権を侵害し、その職業を脅かしている、という訴えや苦情は以前から聞かれた。そして今年1月、米国で画像生成AIの合法性を争う集団訴訟が起こされた。

AIブームの第2波を巻き起こすGenerative AI:第1回 画像生成AIとは何か

AIブームの第2波を巻き起こすGenerative AI:第1回 画像生成AIとは何か

テック, 小林雅一

IT業界において、2022年はいわゆる「Generative AI(生成型の人工知能)」が注目を浴びた年だった。 ディープラーニングなど従来のAIは基本的に各種データの「分析」に使われるが、生成型のAIは(同じくディープラーニング技術に基づくとはいえ)文字通り「画像」や「テキスト(文章)」、「コンピュータ・プログラム」など各種コンテンツを「生成」するAIである。この種の人工知能は今後、AIブームの第2波を形成していくことが期待されている。その動向を新たな連載コラムとして紹介していく。初回となる本稿では、まず2022年の夏頃から次々とリリースされた「画像を生成するAI」から見ていくことにしよう。