調査レポート R&A

Title: 「新零售(ニューリテール)で変わる中国の小売」
Updated: 2019/01/29
Category: サービス 社会・経済 コンテンツ・メディア
Areas: 中国

「新零售(ニューリテール)で変わる中国の小売」

中国EC最大手の阿里巴巴が提唱した新零售(ニューリテール)。それはインターネットや培った物流を活用したオンラインとオフラインを融合した新しいリテールの形である。阿里巴巴の動きに伴い、ライバル企業である中国ネット大手の京東、騰訊、蘇寧易購、美団などが阿里巴巴に対抗する新サービスを発表し、新零售は中国ネット業界でホットな話題となっている。
ネット大手の中で阿里巴巴が新零售のリファレンスビジネスモデルを出し続け、その中でも特に盒馬鮮生は、「キャッシュレス可能なスーパー+フードコート+新鮮な魚の調理+迅速配送」という、中国になかった新概念を導入し、「来店して楽しくネットで注文しても便利」の両立を実現した。
一方、盛り上がる新零售の中で、無人店舗と、セルフ決済がメインの店舗と、ネットスーパーが登場した。新零售のひとつの面として、来店して楽しくなり買いたくなるという仕掛けがあるが、同市内の遠方から店にやってくるような人はおらず、既存の店と同様の商圏を持つ程度となっている。店に仕掛けがあっても集客性に大きな差は出なかった。
様々なプレーヤーによる新零售の試行錯誤の結果、人々は利便性から配送費がかかってもネットスーパーを選ぶようになり、店舗に出向かない人が増えている。人々の生活が変わっているのである。

このレポートを読む