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Title: Does Software Always Eat Hardware? (製品の付加価値(とマージン)は、必ずハードからソフトへ移行するのか?)
Updated: 2015/12/25
Category: 市場分析 コンテンツメディア分野 プラットフォーム ネットワーク
Areas: 米国

Does Software Always Eat Hardware? (製品の付加価値(とマージン)は、必ずハードからソフトへ移行するのか?)

"Software is eating the world"(ソフトウェアは世界を飲み込む)とは、 かつてのNetscapeの共同設立者で現在ベンチャー・キャピタル大手のAndreessen Horowitzのゼネラル・パートナーを務めるMarc Andreessenの有名な発言だ。ソフトウェア化できるものはすべてソフトウェア化されるという意味だ。シリコンバレーのベンチャーキャピタルならではの、大げさの発言ではあるが、実際、AirBnBやUberなどシェアリング・エコノミーのベンチャー企業の登場により、ホテルなどホスピタリティー分野や、タクシーなど運送分野といった、従来はハードインフラを自ら保有して付加価値を提供していたものが、徐々にマッチング(シェアリング)サービス(強いていえばソフト化)による付加価値サービスに転換される事例が生まれている。
移動通信産業においても従来の「ハード」が徐々にサービス化されつつあると捉えることもできる。たとえば、端末分野ではXiaomi (シャオミ、小米)など、ほぼ原価で端末を売ってサービスでリターンを確保するプレーヤーも登場し、端末は単なる「いれもの」、ハードウェア自体の付加価値を失いつつある。実際、Apple以外、従来の端末メーカのマージンは薄い。さらに、SDN・NFVにより通信インフラもコモディティ化され、付加価値がソフトウェアへ移りつつあるといえる。最近、ある大手米国通信キャリアから"Software is eating telco"という発言さえ耳にした。
さて、通信機能搭載、スマホOSプレーヤーの市場参入により、「動くサロンから動く端末」へと変化の兆しを見せる自動車。コンテンツ・プロバイダー、ソフトウェア・プロバイダーにとっては、TV・PC・スマホに次ぐ第4のスクリーンと言われる大きな市場である。一方でADAS・自動運転が必要とする高機能プロセッサーや通信機能により、「動くコンピューター」になりつつあると言えるかもしれない。(コンピューターと比べて買い替えサイクルが非常に長いが。)また、TeslaにみるOTA OSアップデートなど、IT領域にみる開発と運用モデルの採用により、ハイテック分野に近づいてもいる。とはいえ、未だに膨大な設備投資や運用コスト、また販路構築を必要とする分野でもあり、Teslaの事例が示すように、新規事業者がこの分野に参入するのは難しい。みようによればソフトウェア分野の本拠地のシリコンバレーと、ハードの街で、米国自動車産業の縄張りのデトロイト市のせめぎ合いとも映る。
本稿では、過去から現在に至る市場の事例を踏まえてDoes software always eat hardware?について考察する。

In 2011, Andreessen Horowitz general partner Marc Andreessen stated that "software is eating the world" - meaning, all markets that can be shifted to software and services will be shifted. Today, we see examples of this in transportation, hospitality, handsets, and even telecom infrastructure and automobiles. We have even heard US carriers comment that "software is eating telco". In this report, we explore whether software always eats hardware.

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