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Title: 存在感を増すオンデマンド・エコノミー
Updated: 2016/07/07
Category: 市場分析 サービス
Areas: 米国

存在感を増すオンデマンド・エコノミー

米国でオンデマンド・エコノミーが話題になって久しい。「1099エコノミー」や「ギグ・エコノミー」という呼び方もあり、いずれもカーシェアリングのUber、修理などのちょっとした仕事をお願いできるTaskRabbitといったサービスの成長にみられる、空き時間などを活用するパートタイム型またはシフト型労働サービスを指す。1099とは、元来、パートタイム労働者が米国国税庁に収めないといけない書類のことを言うが、昨今、フリーランス労働者を指すために使われることが多い。
これは、短期的なトレンドではなく、1099の納税件数は、2000年をベースにすると(つまりUberなどがスタートする前)、成長率で21%増加しており、一方W-2(社員)による納税件数は4%低下した。こうしたフリーランス労働者とサービス利用者を結びつけるオンデマンド・サービスのプラットフォームが目立ってきている。
JPモルガン・チェース銀行の推定では、アメリカの成人人口の1%ほどがオンデマンド・プラットフォームによって収入を得るという。なかでもUberのシェア(0.27%)が多く、実際に0.27%の成人がUberによって収入を得るとすれば、 約65万5000人がUberの恩恵を受けているということになる。社員ではないが、リーチでいえばMcDonaldsより多い関係者人口だ。
オンデマンド・サービスの登場によって、フリーランサーが増加しているのか、それともフリーランサーの増加を、オンデマンド・サービス事業者が吸収しているのか。1099の増加は先にあって、オンデマンド・サービス事業者はその結果として拡大できていると、George Mason Universityの研究者は見ている。本レポートでは、増加するオンデマンド・エコノミーの存在感を報告する。

The on-demand economy has been a subject of attention for several years. Also known as the gig economy, or the 1099 economy, the on-demand economy refers to services that enable people to convert hours to dollars, and its growing presence can be seen in the growth of services like Uber and TaskRabbit. 1099 refers to the form that independent contractors submit to the US Internal Revenue Service with their tax filings, but is often used these days to refer to the on-demand workforce.
This is no short-term trend - since 2009, 1099 filings have grown 21%, while those from W-2 (full-time) employees have shrunk 4%. Meaning, 1099 growth predates services like Uber.
JPMorgan Chase estates that 1% of American adults derive some form of income from on-demand platforms, which it divides into labor (Uber, TaskRabbit) and capital (AirBnB, eBay) platforms. Uber's estimated share is 0.27%; if correct, this means more people in the US derive income from Uber than McDonalds.

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