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Title: 2022年の欧州通信業界の展望
Updated: 2022/01/13
Category: 市場分析 制度研究
Areas: 欧州

2022年の欧州通信業界の展望

■情報通信政策
・欧州電子通信コードの国内法化が遅れている。これに伴いEU各国でのブロードバンドユニバーサルサービスの導入が遅れデジタルデバイド解消が先送りされる。
・英国は2020年12月末でEU完全離脱。2022年以降は情報通信政策における英国の独自路線が顕在化してくるだろう。
・EUが発表したAI規制案は、規制範囲や影響の大きさから、EU域内のみならず日米を含む各国で懸念の声。2022年は激しい議論が予想される。
・EUデータ戦略の最初の立法措置であるデータガバナンス法案は、2022年前半の成立が視野に入ってきた。巨大プラットフォームによる現在のデータ取扱い方法に代わるモデルを提供できるかが注目される。

■通信インフラ
・5G商用サービスはほぼ全加盟国で開始済だが、EU全体での周波数割当は道半ば。現在のネットワークは4G拡張型が中心であり、カバレッジも限定的。5G特性を生かしたサービスの事業化はこれから。
・EU全体のギガビット接続はようやく59%に達したが、ルーラル地域での展開は28%と遅く、ルーラルギャップが深刻。通信事業者への規制緩和を含むベストプラクティスに基づき、各国が2030年目標達成に向けたロードマップを作成。

■競争法
・EUのプラットフォーム規制(デジタルサービス法・デジタル市場法)は議論大詰め。最速で2022年内に施行の可能性。
・英国でも巨大プラットフォームを「戦略的市場地位」に指定し厳しく取り締まる体制の構築に向け法制化を目指す。


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