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Title: 2026年の欧州通信業界の展望
Updated: 2026/02/20
Category: 市場分析 制度研究
Areas: 欧州

2026年の欧州通信業界の展望

■通信市場動向
・5G:2026年の欧州主要国の5G普及率は、英80%、仏67%、独77%、西67%、伊64%と見込まれる
・固定通信:2030年までに銅線から光ファイバーへの完全移行を目標としていたが、2035年に延長される可能性が高い
・衛星通信:Orange、Vodafone、DTは2026年にD2D(Direct to Device)サービスを商用化する見込み
・事業統合:EU域内では、FTTHを効率的に展開するために、光ファイバー分野での事業統合が進む見通し
■通信政策動向
・EUの通信規制の統一枠組みとして、デジタルネットワーク法(DNA)の提案が審議される。高品質なデジタルインフラへの移行や通信分野での投資の遅れを取り戻すための規制の簡素化のほかに、より実効的な投資促進策が求められる見通し
・デジタルの10年政策の目標は5GやFTTHなどのギガビットネットワークカバレッジを100%達成するという目標から、5G SAの割合、AI駆動の ネットワーク、ミッドバンドの活用、6G開発への寄与など、実質的なパフォーマンスを担保する指標に見直される見込み
・6G開発に向けて、投資可能な事業者の育成のために、市場統合やサプライチェーンを強靭化する制度整備が検討される
・外国投資審査規則の改正案の採択により、加盟国による通信・AI・量子などの機密分野での外資審査が義務化される見込み
・量子と宇宙分野は、安全保障と経済成長の鍵と位置付けられ、ルール作りと、公的・民間資金の投入を推進する
■データ保護・AI・その他の制度動向
・デジタルオムニバス法案の審議で、データ保護制度の大幅な簡素化が議論される
・AI分野では、AI法の実効性を高める行動規範の策定を継続するとともに、イノベーション促進の立法と施策も積極的に取り組む見通し
・EUのICTサプライチェーンのリスクを減らすために、ハイリスクの第三国のサプライヤーの設備を強制的に排除可能な制度が導入される予定
・EUと英国では未成年者のSNS利用制限が本格的に検討される見込み
・デジタル市場法(DMA)に関しては、生成AI・クラウドサービスへの適用拡大などを含めた改正検討が予定されている
・クラウド・AI市場で支配力のあるビッグテック企業による市場寡占が警戒されており、2026年に関連調査が活発になる可能性が高い

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