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Title: 中国携帯市場の最新状況等について
Updated: 2008/03/12
Category: 市場分析
Areas: 中国

中国携帯市場の最新状況等について

北京オリンピックの開会式(2008年8月8日)まで200日余りとなった2008年1月中旬、中国の3G免許付与に関連した業界再編の新たな噂が飛び込んできた。今回は中国鉄通(China Railway)も含んだ業界再編案である。
中国政府は携帯電話の3G方式として、中国発の国際標準TD-SCDMA方式に加えて、W-CDMA及びCDMA2000の両方式も国内標準として認めているが、関係者からは北京オリンピックでの3Gサービスの提供に間に合わせるため、早期の3G免許交付が期待されていた。他方、3G免許の付与数は3つに限定されているため、免許付与を巡って、中国四大キャリアである中国電信(China Telecom)、中国移動、中国聯通(China Unicom)及び中国網通(China Netcom)を巻き込む業界再編は必至といわれている。
中国の携帯市場では業界1位の中国移動がGSM方式を、業界2位の中国聯通がGSMとCDMAの2方式を採用しているが、2007年9月末の中国の携帯加入者数は約5億800万で、すでに半年ほど前に5億の大台を突破している。中国携帯市場の最近の特徴としては、インスタントメッセージ(IM)やモバイル新聞、モバイル音楽サービス等、SMS以外のデータサービスが増えており、ARPU維持の重要な因子になりつつあるとされている。
中国移動の王建宙総裁(Chairman & CEO)によれば、IMは6000万以上の加入者が利用しており、モバイル新聞は2000万以上の加入者が利用している。中国移動のモバイル音楽サービスからの収益は伝統的な音楽産業の収益を超えており、同社のモバイル新聞購読者数は中国の大手新聞よりも多くなっているとのことである。
2008年1月16日付けのGlobal Mobile誌等によれば、中国移動は既にTD-SCDMAの3G免許をデファクトで取得しているも同然とコメントされており、北京、上海、天津、瀋陽、秦皇島、広州、深セン、アモイの8都市でTD-SCDMAトライアル網の構築を完了している。同社は、北京オリンピック期間中、開催都市でのTD-SCDMAトライアルサービスの提供は可能としており、2007年12月、オリンピック時のトライアルサービス用に3万台のTD-SCDMA端末と1万台のデータカードの入札を実施した。
通信業界再編の判断には、信息産業部(情報産業部)の他に国務院国有資産監督管理委員会や国家発展計画委員会も関係するため、簡単に結論は出ないとされている。しかし、中国では毎年3月に開催される「両会」(全国人民代表大会と中国人民政治協商会議)の前に組織再編や人事異動が実施されることから、この時期にはある程度、業界再編の話が持ち上がることも想定されていた。
北京オリンピックまでの準備期間を考慮すると、「北京オリンピックではTD-SCDMAのトライアルサービスが実施され、3G免許付与と業界再編は北京オリンピック後ではないか」というのが業界関係者の一般的な見方である。

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