Title: | 21世紀社会主義台頭と中南米携帯市場について |
Updated: | 2008/08/25 |
Category: | 市場分析 |
Areas: | 中南米 |
21世紀社会主義台頭と中南米携帯市場について
キューバ政府の「民間人によるPC購入や携帯電話の所有を認める」方針、ブラジルの3G免許の交付、エクアドルでは携帯事業免許の更新で揉めていた政府とConecelの合意、と中南米にいくつか気に動向がある。
こうしたなかで、TIMは中南米から撤退の傾向にあるが、中南米の携帯市場で勢力拡大を図っているAmerica MovilやTelefonicaの前に立ちはだかりそうなのが、ベネズエラのHugo Chavez大統領が主導するALBA(Alternativa Bolivariana para las Americas:米州のためのボリバル代替構想)のメンバー国である。
2007年11月8日、ALBAメンバー国であるキューバ、ベネズエラ、ボリビア及びニカラグアの4ケ国は国際通信を運営する事業体の設立に合意したと発表している。また、Entel(Empresa Nacional de TELecomunicaciones)の国有化意向を表明していたボリビア政府は2008年5月に具体的な株式買取額を公表した。
ベネズエラのChavez大統領は反米を旗印に、「21世紀社会主義」を掲げ、外資企業への株式譲渡が確定していたCANTVを国営化した経緯もある。この21世紀社会主義の台頭が中南米最大の携帯事業者であるAmerica Movilに与える影響の可能性という視点も含めて、ベネズエラ、キューバ等ALBAメンバー諸国の通信市場・携帯市場の最新動向を紹介することとする。