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Title: ネットワーク中立性「問題」とは何か?
Updated: 2008/12/16
Category: 制度研究
Areas: 米国

ネットワーク中立性「問題」とは何か?

昨今、米国や日本で話題となっている「ネットワーク中立性」の議論は、電気通信の世界では以前より存在したコンセプトであるが、コロンビア大Wu教授の問題提起と、米国事業者によるネットワーク利用制限措置の実施により、インターネットの直面する現実問題として浮上してきた。
本稿では、「ネットワーク中立性」が語られるいくつかの「視点」を提示した上で、問題の背景を整理し、まず、市場の制度設計としてこの問題を理解することを試みる。特に、表現の自由や青少年保護といった政治的、社会的な問題と、効率的な資源配分という経済的な問題との切り分けが重要であると考えている。
さらに、中立性の議論は、当事者である経済主体の構造に大きく影響をうけるため、日米では同じ言葉でも異なる意味合いが含まれる可能性がある。産業構造の違いという文脈依存的な側面も、また、中立性の議論をより複雑にさせている。問題解決にあたっては、経済主体の収益構造や費用負担メカニズムも踏まえたアプローチを提案する。
最後に、米国の政治体制の変革が中立性の議論に与える影響についても簡単に触れる。

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