調査レポート R&A

Title: 2024年の韓国通信業界展望
Updated: 2024/01/26
Category: 市場分析 制度研究
Areas: 韓国

2024年の韓国通信業界展望

■情報通信政策
・科学技術情報通信部の2024年度予算案ではAIや半導体等の中核技術開発等に18.6兆₩を投入する方針
・2024年は、全国民のAI日常化を目指し、政府主導の大規模言語モデルプロジェクトが開始予定
・政府が「大韓民国量子科学技術戦略」を通じて量子技術のR&Dをサポートする一方で、MNO3社も通信のセキュリティ強化を目的とした技術の開発に力を入れる見込み
・2022年から続く通信費引下げ政策の中心が料金プランの多様化から端末へ拡大される見込み
・2024年6GのR&Dに約210億₩の予算を割当。アッパーミドルバンドやカバレッジ拡大等6Gに関する研究の元年になる見込み
・2024年新設予定の「宇宙航空庁」が中心となり、低軌道衛星通信に関する議論が加速化する見込み

■通信市場動向
・周波数:28GHz帯周波数が取消となったMNO3社が28GHz帯のWi-Fiサービスのためにローカル5G事業者になる見込み
・第4事業者:2024年1月の周波数オークションを通じて、全国単位で28GHz帯を使用する第4通信事業者が確定予定
・料金プラン:通信3社が5G料金プランの最安値を4万₩台から3万₩台に引き下げる見込み

■MNO動向
・AI動向:大規模言語モデル等のAIを活用した事業が活発になる見込み
・グローバル進出:AIやメタバース、DXソリューションの海外輸出が活発になる見込み
・MVNO:中小MVNO事業者が中心となりMVNOのシェア率が継続して伸びる見込み

■プラットフォーム規制
・NW利用料:Twitch(ライブストリーミングプラットフォーム)がNW使用料を理由に2024年韓国事業撤退を発表したことで、NW使用料を巡る批判の声が上がっていることから、2024年もNW使用料を義務化する法律改正は難しい見込み
・プラットフォーム規制:放送通信委員会がプラットフォーム自主規制機構を発足する中、公正取引委員会が強制力のある「プラットフォーム競争促進法」の制定を推進する見込み

このレポートを読む