T-Mobileの「JUMP!」に否定的な見方

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T-Mobileが7月14日から開始した買替え支援オプション「JUMP!」は賛否両論だが、どちらかと言えば否定的な見方が目立つ。

T-Mobileのホームページより

T-Mobileは「アンキャリア」のスローガンの下、いろいろな面で他のキャリアとは違うというところを見せつけている。その一環として導入したのが「JUMP!」。これは月々10ドルを支払うことにより、端末を1年間に2回まで買い替えることを可能にする。

買い替える際に今まで持っていた端末は返さないといけないのだが、端末代金の残額を支払う必要はなく、その時点で新規に購入するのとまったく同じ条件で新しい端末が入手できるので、買い替えやすいというのがポイント。

他のキャリアは顧客を2年間縛りつけてその間は買替えを困難にしているが、「2年も待つのは長過ぎる」とT-Mobileはアピールする。

これは端末の破損、盗難、紛失などに備えた保険としての意味合いもあるので一定のメリットはあるが、保険としてであれば他のキャリアにも同様のオプションがあるので、T-Mobileだけのメリットとは言えない。やはり買替えがしやすいというところが他と違う点だ。

ところが、それで買い替えることが本当にユーザーにとってメリットがあるのかというと、否定的な見方が多い。そもそも1年間に2回も買替えを希望するユーザーがどれだけいるか、それほど頻繁に魅力的な端末がT-Mobileから出ているのか、端末よりもネットワークのカバレッジの方が問題、といった意見のほか、T-Mobileの新プランの仕組み自体通常のユーザーにはメリットがないとの意見もある。

その一例として、Digital Trendsが以下のような試算をしている。

1. Xperia Zを購入後6か月で新端末に買い替える場合
– Xperia Zの頭金=100ドル
– 端末代金の6か月間の支払額=120ドルまたは150ドル(月々の支払額はユーザーのクレジットヒストリーにより月20ドルまたは25ドル)
– JUMP!プランの支払額=60ドル(10ドル x 6回)
– 6か月後の総支払額=280ドルまたは310ドル
– Xperia Zの定価=580ドル

よって定価で買った場合に比べると約300ドル程度安くなることになるが、買替えの際に端末を返さないといけないので節約にはならない。つまり端末は自分のものではないのと同じ。下取りに出して現金を手にしたり新端末の購入費用に充てたりすることはできない。さらに返す際に端末が良好な状態でない場合は100ドル以上の支払いが発生する可能性がある。

2. Xperia Zを購入後12か月で新端末に買い替える場合
– Xperia Zの頭金=100ドル
– 端末代金の12か月間の支払額=240ドルまたは300ドル
– JUMP!プランの支払額=120ドル(10ドル x 12回)
– 12か月後の総支払額=460ドルまたは520ドル
– Xperia Zの定価=580ドル

よって定価で買った場合に比べて120ドルまたは60ドル安くなることになるが、上記と同様、下取りに出すこともできず、端末の状態によっては余計な費用が発生する可能性もあるので、節約にならないどころか却って高くつく可能性もある。

買い替えるまでの期間が長くなればなるほど定価に比べて安くなる金額が少なくなるので、できるだけ有利にするためには6か月毎に買替えをした方がいいことになる。つまり6か月毎に約300ドルの支出をした方がしないよりも有利になるということだ。

こんなオプションが通常のユーザーにとってメリットのあるものかどうか、このオプションでメリットがあるユーザーがどれだけいるのか、確かに疑問に思えてきた。

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