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Title: スペインにおけるMVNOの参入動向
Updated: 2007/09/20
Category: 市場分析
Areas: スペイン

スペインにおけるMVNOの参入動向

スペインの携帯電話加入者数は2006年12月末時点で約4,640万(普及率:103.8%)となっており、欧州第5位の市場である。プリペイド比率は45%で、近年、特にポストペイド加入者の増加傾向が目立つ。
Telefónica、VodafoneおよびOrangeの既存3社に加え、2006年12月1日に3G事業者Yoigoがサービスを開始したことにより、スペインの携帯電話事業者数は4社となっている。
スペインの規制機関CMTは2006年2月、MVNOの参入により競争の促進を図るため、既存携帯電話事業者3社に対してMVNOへのアクセスを義務付けた。携帯電話事業者はMVNOへのアクセス開放に抵抗を示したが、CMTがMVNOとの契約締結が進展しない場合には強制的な措置を取る可能性を示し、それ以降、MVNO契約の締結が相次いでいる。
規制機関のバックアップのもと、スペインのMVNO第1号として2006年10月にCarrefour Móvilがサービスを開始した。続いて12月にはHappy MóvilとEuskaltelが市場参入し、2006年末時点で営業中のMVNO数は3社となった。その後、2007年1月にはLebara Mobileが開業した。
さらに続々とMVNO契約が締結されており、欧州規模でMVNO事業を展開する企業や固定・ケーブル通信事業者、地元の小売業者、旅行業者などがMVNOとして参入している。
MVNOの加入者数は2007年3月末の時点で約28万、市場シェアは約0.6%となっている。
スペインの携帯電話普及率はすでに100%を超え飽和状態となっており、急激な加入者増は見込めない状況である。こうした成熟した市場でMVNOが成功するためには、的確な料金戦略やターゲット設定、統合サービスの提供などによる差別化が重要なポイントとなると思われる。
スペインの規制機関CMTは、MVNOへのアクセス義務付けに加えて、接続料金の引き下げ、MNP手続きの改正などにより携帯電話市場の活性化を図っている。
MVNOと新規3G事業者の市場参入からまだそれほど時間が経っていないため、すぐにその成果を確認することはできない。しかし新規加入者の傾向やMNPの状況などを見る限りにおいては競争活発化の兆しが見られる。スペインの携帯電話市場においては2007年後半に多数のMVNOがサービス開始を予定しており、今後も引き続きその動向を注視していく必要があるだろう。

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