Title: | インターネット上の違法・有害情報の審議機関、 韓国「KISCOM(Korea Internet Safety Commission)」の活動概要 |
Updated: | 2008/08/12 |
Category: | 制度研究 |
Areas: | 韓国 |
インターネット上の違法・有害情報の審議機関、 韓国「KISCOM(Korea Internet Safety Commission)」の活動概要
インターネット上の違法・有害情報の審議を行う機関として、韓国では、1995年に「KISCOM(Korea Internet Safety Commission)」が設立された。KISCOMは、韓国情報通信部(現放送通信委員会)の予算で運営されているが、収益事業を持たない独立機関として位置づけられている。KISCOMの2006年度予算は60億ウォン(約6億1,000万円)、職員数は110名、ホットラインセンターを運営し、違法・有害情報を審議する組織としては、世界的に見ても大規模であると言える。
KISCOMの主要な活動は、(1)ホットラインセンター「Singo(申告の意)」の運営、(2)申告されたサイトの審議・是正措置、(3)フィルタリングソフトの技術開発や「青少年有害媒体物」に指定されたサイトの遮断ソフトの提供、(4)レイティング(内容等級)の規定、(5)情報通信倫理教育の実施と倫理意識の醸成、(6)インターネットトラブルによる名誉毀損、性的暴力等の被害者に対するカウンセリング、などである。さらに、通信事業者やポータルサイト運営事業者による違法・有害サイト対策に関するキャンペーンや自主規制に対する支援を行うなどKISCOMの活動範囲は幅広い。本稿では、韓国におけるインターネット上の違法・有害情報対策の中心的役割を担うKISCOMの活動概要を紹介する。