調査レポート R&A

Title: モバイルヘルスによって誰もが歩数を増やせるのか
Updated: 2022/04/25
Category: ICT利活用
Areas: 世界

モバイルヘルスによって誰もが歩数を増やせるのか

 本稿は、健康増進に携わる専門家や担当者のみならず、健康志向の高い一般者を対象読者層とし、身体活動の代表的な指標である歩数に焦点をあて、国内外の学術論文のエビデンスをもとに、モバイルヘルスの有効性と可能性を述べた。歩数と健康との関連を調査した論文を概括すると健康に必要な歩数は、何をもって健康とするのかによって異なり、統一基準を見出すことは難しいことが分かった。一方で、現代人の多くは、少なくとも今より歩数を増やすことで、健康に有益な効果が期待できる。歩数向上を図る取り組みとして、自治体ではインセンティブを使った取り組みが目立っている。これに対し、モバイルヘルスの有効性を示した研究ではインセンティブがなくても、適切な手法を用いることで様々な年齢層への効果が認められ、特にテキストメッセージや個別化(パーソナライズ)の仕組みが効果的なようである。また、ゲームの要素をゲーム以外の物事に応用するゲーミフィケーションの要素を取り入れることで、健康無関心層の歩数も高められる。しかし、たとえ一度歩数が向上してもそれを中長期的に維持・向上することは難しい。そのため、今後は、中長期的な視点で身体活動や健康度を維持・向上させるために、その時そのときの個人の状況に合わせた適切なアプローチやフィードバックを提案する仕組みが必要になってくる。

このレポートを読む