2023年の欧州通信業界の展望
■電気通信市場
・5G商用サービスはEU全27加盟国で開始済
・EU加盟国のほとんどの国は5G周波数について700MHzと3.6GHz帯を展開しているが、26GHz帯の展開がなお課題。2023年中に欧州の通信事業者の多くが3Gネットワークの提供を終了する予定
・ブロードバンド接続の普及率は農村との格差が顕著。衛星通信を強化する動きもある
■情報通信事業者
・イギリス・スペインでは、5Gへの投資強化を目的としMNO同士の事業統合の動きがある
■情報通信法制
・唯一欧州電子通信コード(EECC)指令を国内法化していないアイルランドも2023年にEECCを国内法とする見込み
・早ければ2023年にeプライバシー規則が正式に採択される見込み
・データガバナンス法は、2023年9月に適用開始予定
■プラットフォーム法制
・2023年にEUデジタル市場法(DMA)が施行され、同年中に適用対象が指定される見込み。Appleは対応を開始
・EUは2023年にプラットフォームからの通信インフラ運営費用徴収につき公開諮問を開始、年内草案公表可能性あり
■AI法制
・AI規制案は、早ければ2023年上旬に発効する見込み
■その他の法規制
・EUは2023年にメタバース規則の方向性を明確にする予定。EU統一充電端末指令に準拠する形でiPhone15にはUSB-Cが導入される可能性が高い