吉田調書を巡る昨夜の朝日新聞の謝罪会見。メディア史に残る大事件だと感じてネット中継を最後まで見ました。で、今朝も、朝日と読売は「紙」でじっくり読み、これまで朝日追及の急先鋒だった産経は日経テレコンの「きょうの新聞」というサービスで読みました。これは、1面から最終面まで、面ごとに記事見出しが並んでいるので便利です。一般紙では日経、朝日、毎日、静岡も同様のスタイルで読めます。

こうして、各紙の様子はデータベースサービスのお陰で、「紙」を買わなくても大体、分かるのですが、テレビ各局がどう伝えたかが一覧で分かり、すぐに映像クリップにジャンプできるデータベースサービスは残念ながらありません。

ところが、米国にはあるんです。キーワードを入れれば、たちどころにその言葉が流れたテレビとラジオ番組をすべて検索し、その放送内容を即座に見たり聞いたり出来、おまけに、番組内容を文字で読むことまで出来るインターネットサービスです。米東海岸コネチカット州にあるTVEyesといいます。なんと全米1600にものぼるテレビ局、ラジオ局の番組を網羅してるそうです。

無料ではありません。料金は月500ドルの定額。MediaPostの記事によると契約者は2200。日経テレコン同様、企業や各種団体が契約しているようで、Hollywood Reporterの記事などによると、ホワイトハウスはじめ国防省などの政府関係、連邦議会議員、赤十字、ゴールドマン・サックス、法廷弁護士協会などなど多様です。

私も試してみたくて、TVEyesのサイトにあった「free trial offer」に応募してみたのですが、日本にいるせいか、<We’ll be in touch very soon to start your test drive of the most powerful broadcast media monitoring solution.>という画面が出たきり、なしのつぶて。なので、詳細は分かりません。また、全米1600局もの番組をどういう方法で集め、記録し索引化しているのかもサイトには説明がありません。

それはさておき、放送局からしてみれば、「人のフンドシ(自社コンテンツ)で商売してるのはけしからん」という声が出そうなものですが、実はネットワーク局自身が加入していて、他局の動きをモニターしているせいか動きがなかった中、他局にニュース映像を売るサービスもしているCNNと並ぶニュース専門局Fox Newsが昨年秋に「映像提供ビジネスを阻害する」として初めて提訴しました。

それに対して、ニューヨーク連邦地裁のAlvin Hellerstein判事が、TVEyesのサービスは(著作権所有者から許可を得なくても、著作物を再利用できる)Fair Useに該当するとの判決を9日に出しました。(それで、当方もそんなサービスのあることを偶々、最近知ったわけです)

Fair Useに該当するという理由は、報道を総合すると、FOXの元の放送とマーケットで競合なんかしていないし、TVEyesのサービスは、オリジナルのものに新たなものを加えて新たな価値を生み出した革新的なものであり、公益にかなうものということのようです。

ただし、これでTVEyesが完勝というわけではなく、判事は、他の機能−−ダウンロードやアーカイブ化、メールでの転送、ソーシャルメディアでの共有などについて、さらに説明を求めてもいます。Foxも戦う姿勢を崩していないようですから、今後も注目です。

それにしても、free trialの連絡が待たれます。サービスしていない国の人間は無視なのかもしれませんが。(なお、このサービス、英国はじめ10以上の国・地域で展開しているとサイトにあります)