香港の行政長官選挙の民主化を求める住民の抗議行動、なかなか止む気配はなさそうですが、その模様をドローンで撮影したビデオ映像に出くわしました。これです。


YouTube映像に投稿したのは、Storyful。このサイトは、UGC(User Generated Content)によるニュース映像を著作権問題を解決した上で報道機関に供給するのがビジネスです。

で、Storyfulの説明によると、元々は(香港在住と思われる)Nero Chanさんが撮影し、FaceBookに投稿したもので、その後に本人との合意のもと、StoryfulのYouTubeチャンネルにアップされたそうです。

それが冒頭のYouTube映像で、昨年12月にこのブログで紹介した、ウクライナの首都キエフの独立広場を埋め尽くしたデモ隊を撮したドローン映像を思い起こさせ、なかなか迫力があって、4日目にしてすでに30万ビューを越えていますが、実は、バイラルでは何倍も何十倍も拡散しているのです。

まずは、ChanさんのFaceBookページに行ってみました。ここにオリジナルの映像がアップされたのが9月29日の午後11時。(多分、香港時間)。それから現在までに約60時間しか経っていませんが、viewは89万5千に達しています。

これだけでも凄いですが、実はshareの数が2万6千近くもあります。つまり、今の段階で2万6千近くのFaceBookページに同じ映像がアップされているわけです。個々のページで10人の友だちが見たとすれば26万view、100人なら260万view!

さらに言えば、shareされたページがさらにshareされていることも十分過ぎるくらいあり得るわけで、一体、どこまで拡散し、視聴されていることか。まさにバイラル。twitterも一役買っているでしょう。

その効果か、昨1日夜のtimelineに、Chanさんは「世界中のプレスで使われた。ありがとう」と、掲載した報道機関のサイトの画像とともに書き込んでいます。その画像が粗くて、BBCニュース以外は判然としませんが、他に6つの掲載画面が見えています。

報道機関には、冒頭に紹介したSoryfulが仲介したのでしょう。そして掲載した(おそらく7つの)報道機関のサイトでも、数万、数十万単位で視聴されたに違いありません。

トータルしたら、この60時間ほどで一体、何人が”感染”したことになるのか、見当がつきません。同時にバイラルの感染速度も恐るべしと、実感しました。そして、このことが、香港10万人デモの勢いを維持し続ける一因にもなっているのでしょう。