NYタイムズのデジタルへの移行は着実に進んでいるようです。昨日、公表された第2四半期の収支報告書を読んでの印象です。デジタル収入の割合がじわじわと高まっているのです。

オンライン版の有料読者数は、この4~6月に19万7千増えて、378万になりました。内訳はニュースへフルアクセスできる本体が298万8千、クロスワードとクッキング単体の両サービスが合わせて79万2千です。

一年前は、本体が239万2千、単体が49万4千の計289万2千でしたから、30%の伸び。当然、収入も増え、デジタル購読料の総額は1億1263万ドル。これが、紙の新聞の購読料と合わせた販売収入2億7045万ドルの41.6%を占めるまでになりました。一年前の同期は37.9%でした。

広告も同じ傾向です。紙の広告はジリ貧が続いていて、第2四半期も、前年同期比で8%のマイナスでしたが、デジタルの広告は13.7%の伸びで、全体では辛うじてプラス1.3%の1億2076万ドル、そのうちデジタルは5803万ドルと、全広告収入の48.1%とほぼ半分に迫りました。

そして、デジタル購読料とデジタル広告収入を合算した額は1億7066万ドルは、NYタイムズの第2四半期総収入4億3626万ドルの39.1%になりました。これは総収入4億1456万ドルに対しデジタル収入が1億4977万ドルだった昨年同期の36.1%から3%の前進です。

このように、各数字は、NYタイムズのデジタル化の進行を示すもので、広告はもちろん、購読料収入も5割を超えるのはそう遠い先のことではなさそうな勢いです。

NYタイムズの部数は、紙を加えると480万部に達したそうですが、それに触れたプレス・リリースでは、マーク・トンプソンCEOが、持論の「2025年までに1000万部達成」に言及し、「我々の目標に向かって着実な前進を遂げている」と自賛したとのことです。

米国新聞業界では、人減らしの嵐が吹き荒れていますが、NYタイムズは、昨年、編集局に120人を新たに加え、ジャーナリストの総員は史上最大の1600人に強化した、と以前のリリースにあります。

日本では、かって存在した1000万部は夢のまた夢になったように見えますが、世界が相手に先を見据えているNYタイムズなら、あり得るのでしょうね。