コロナ禍でもビジネス絶好調のアマゾンですが、創業以来、同社を引っ張ってきたジェフ・ベゾス氏がCEOを退くことが明らかになりました。

一代で株式時価総額1兆ドルを超える大企業に育て、その筆頭株主でもあるベゾス氏の資産はForbesの試算によれば2月10 日現在で1912億ドル(約20兆円)で、世界一の金持ちです。

で、ネットメディア大手Vox Media傘下のテクノロジー情報サイトThe Vergeが「そのお金でベゾスが出来ること」というお遊び記事を書いていました。ま、今日は日本も建国記念日の休日ですから、いかにベゾス氏の資産が巨額であるかを気楽に実感してください。

その内容は10項目に及んでいますが、日本人には馴染みの薄いものもありますから、順不同で、分かりやすいものから紹介します。なお、Vergeの記事執筆時点では資産が1932億ドルでしたので、その数字通りで計算しています。

まず、世界中の関心を集めているコロナワクチン。ベゾスの資産では米・ファイザー社のワクチン96億回分=48億人分が買えるのだそう。単価には触れていませんが、これは米国政府がファイザー社と結んだ「1億回分が20億ドル」という契約を元にしたようです。

国連統計によると世界人口は77億人程度のようですから、48億人分ということは世界中の人の3分の2近くの人に無償でワクチンを配布できるということですね。まあ、先進国はみんな自前で購入するでしょうが、財政的に厳しい途上国向けなら、ベゾス氏の資産のほんの一部を割くだけで可能になるということです。

次は国防。米国のロッキード・マーティン社が中心になって開発した高性能戦闘機F-35戦闘機の配備計画(総額1兆ドルとか)のほぼ20%を購入することを挙げています。ロケット会社のブルー・オリジンを作ったくらいだから、飛行機のことは好きなはずだ、というわけ。

とはいえ、個人で戦闘機は持てない。あくまで国家のもの。でも、ベゾスの資産はニュージーランドのGDPとカザフスタンのGDPの中間で、まさに国家レベルの資産なんだから・・・とよく分からない説明です。

次は科学で、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を19機作る、です。開発費は初期見通しから高騰し、今や100億ドル超と目されているそう。この宇宙望遠鏡はハッブル宇宙望遠鏡の後継機でNASAが中心になって開発中ですが難航してるらしいので自分で作って上ちゃえ、という提案です。そしてブルー・オリジンの自前ロケットで打ち上げればいい、とも。

深刻な問題解決にも言及します。米国の”飢餓”を7回終わらせるというもの。米国の”飢餓”とは収入が少なくて十分な食糧を手に入れられない人が少なからずいるということで、その解消を目指すNPO、Hunger Free Americaは2016年に、これを解消するには250億ドルが必要と推計しました。それはベゾス氏の資産の7分の1に止まり、寄付なら税金も戻ってくるし問題ないじゃないか、という提案です。

まあまあ、社会性のありそうな項目はこの程度で、あとは一台300万ドルの超高級車ブガッティ・シロンを64,400台買うとかオラクルのラリー・エリソンが3億ドルで購入、移住したハワイ・ラナイ島を644回買うとか、ナンセンスなお遊びですが、いかにベゾス氏がお金持ちかのたとえですね。

あ、1項目目はジャレッド・クシュナーとイバンカ・トランプ夫妻への嫌味でした。ワシントンに住む夫妻の警護を担ったシークレットサービス(SS)のスタッフに、自宅にトイレが6つもあるのに貸すのを拒否、やむなく、SSは向かいの家の地下部分を月3000ドルで借りて用を足したのですが、ベゾスの資産なら「500万年分払える」とからかったのです。

大真面目な提案を書き漏らしました。それは金持ち世界一を競うイーロン・マスク氏の電気自動車会社テスラ の株式(時価総額8,180億ドル)の23%を買うことです。「どっちが裕福かを解決するには相手の会社に大きな出資をすること」「多分、ベゾス氏は考えてる」

さあ、この予想は当たるかな?